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【高校野球】シード16校 戦力分析(1)

8日開幕 147チーム激突

 第104回全国高校野球選手権埼玉大会は8日、147チームが参加して開幕する。3季連続甲子園出場を目指す浦和学院と、春季関東大会4強の山村学園がAシード。同県大会4強の上尾と市川越がBシード、2019年王者の花咲徳栄、西武台など同8強の4校がCシード、残りの8校がDシードに収まった。大会を目前に控え、最終調整に励む16校の戦力を組み合わせ順に4回に分けて分析する。

 

Aシード
浦和学院

 

抜群の打撃センスとしなやかな動きで攻守の要となる浦和学院の3番金田

 

投打充実の大本命

 県内では、4季連続優勝に公式戦25連勝中と、昨春から負けなし。優勝候補筆頭だが、他のチームからのマークがきついだけに、攻守で持ち味が出せるか。森監督は「浦学の伝統を背負って夏に挑む」と力を込める。
 高校日本代表候補に選ばれているエース宮城に3番金田、5番高山と投打でタレントがそろう。宮城は春季関東大会で140㌔台を計測するなど、球威が増したことで変化球を有効的に使える。今春に成長した浅田、芳野と2番手以降にも実力者がおり、誰が先発しても遜色ない。
 打線は伊丹、金田、鍋倉、高山の2~5番を中心に勝負強い。巧打者の6番八谷、9番大内と下位はおなじみの面々だが、昨秋から固定できずにいた7番左翼手には、打撃好調で二塁手からコンバートした大勝が入りそうだ。

 

Cシード
浦和実業

“型”整い粘り強く

 秋春8強で地力の高さは証明済み。得点力不足で市川越に惜敗した春から打順を入れ替え、機動力と粘り強さに磨きをかけた。春は1番だった神尾が9番を務めることで打線の厚みも増し、送りバントやエンドランの精度を高めてきた。
 上田、清田の両2年生右腕から右横手のエース佐々木につなぐ継投はチームの必勝パターン。右下手投げの上田が試合をつくり、制球力に優れる清田は昨秋から主戦投手を任されてきた。佐々木は浮き上がるような直球が持ち味で、右で変則の佐川も出番を待つ。
 投手陣をけん引する正捕手室井が春の戦いで成長し、ポジショニングなども選手同士で声をかけ合う。35年目の夏に臨む辻川監督は「これぞ浦実というチーム」と〝らしく〟仕上がったまな弟子たちに期待を込めた。

 

Dシード
早大本庄

少数精鋭 壁越える

 昨秋、今春と連続でベスト16に進出した安定感が光るが、今度こそは壁を破りたい。部員数は29人と少数精鋭。福永監督は「(打順に)レパートリーがない」と冗談半分で話すが、固定したメンバーには成熟という強みが生まれる。
 主将としてチームをまとめる柴田は、広角に打ち分ける打撃でリードオフマンとしての役割を全う。続く2番飯田がつなぎ、クリーンアップが1点を確実に取る野球で勝機を引き寄せる。相手の隙を突いた積極的な走塁でも好機を広げたい。
 ゲームをつくることができるエースの右腕豊間から、左腕町田への継投でロースコアに抑えることができれば理想の展開になる。「夏は2人だけではいかない」と指揮官。目標の8強を狙うには、3番手以降の投手の出来が鍵を握りそうだ。

 

Dシード
春日部東

力を蓄え躍進狙う

 6大会ぶりにシード校として夏に臨む。だが長野監督が「試合は発表会。やってきたことを出すだけ」と話すように、選手たちに気負いはなく、前の練習を丁寧にこなしているという。指揮官は「特出した選手はいないが、粘れば何かが起きる」と期待を込める。
 主戦は春にも先発を務めた右腕村田。強気の投球でチームに流れを引き寄せたい。2番手の東は、春に浦和学院相手に打ち込まれはしたが、それまでは15イニングで無失点。高い三振奪取率が魅力の左腕だ。
 打っては、50㍍6秒台で学校一の俊足といわれる金沢が1番を担う。2年白石、梶山と1年曽利のクリーンアップは強力だ。走塁が持ち味のチームで、勝負どころでの判断力が試される。蓄えた力を存分に発揮し、勝利を目指す。

 

=埼玉新聞2022年7月3日付け9面掲=

 

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