埼玉栄との全勝対決制す
バスケットボールの全国高校選手権(ウインターカップ)県予選第5日は4日、本庄市児玉総合公園体育館で4校で争われる男子決勝リーグの第3戦2試合が行われ、正智深谷が12連覇を達成した。全勝を懸けた対戦は正智深谷が80―63で埼玉栄に勝利し、3連勝。本庄東は82―64で昌平を退け、1勝2敗で3位となった。
優勝した正智深谷と2勝1敗で2位となった埼玉栄が全国大会(12月23~29日・東京)に出場する。全国は正智深谷が12年連続13度目、埼玉栄は33年ぶり5度目。
女子は昌平と埼玉栄の決勝が11日に越谷市総合体育館で行われる。
男子決勝リーグ 正智深谷―埼玉栄 第2クオーター、正智深谷のグビノグン(9)がシュートを決める
強みの守り 相手圧倒
決勝リーグ3連勝で12連覇を決めた男子の正智深谷は、素早い攻守の切り替えで相手を圧倒した。成田監督は「やっと正智らしいバスケができた。この1年で一番いい試合だった」と強みである守って速攻を体現し、納得の表情を浮かべた。
序盤から強固な守備でリズムを生み、第1クオーターから終始リードを奪った。前半を折り返して27―21の6点差に「ロースコアの理想的な展開だった」とゲーム主将の三村。相手を上回る高さに対人力を兼ね備え、攻撃の隙を与えなかった。
攻めては中武とグビノグンの2人の主軸で計39得点。グビノグンは「フィジカルで負けないように力強くいった」と186㌢の長身を生かし、16得点。体を張って内に切り込み、ゴール下での競り合いを制した。
チームは時間を追うごとに得点差を広げ、最後は17点差での快勝。7月に全国高校総体を経験し、コート内での連係と判断力を課題に掲げてきた。攻守で連係がかみ合った試合に、三村は「この試合を忘れずに目標である表彰台に上りたい」と全国の舞台を見据えた。
粘り発揮もあと一歩
決勝で絶対王者に屈した埼玉栄だが、決勝リーグ2勝1敗で33年ぶりの全国出場を手にした。伊東主将は「うれしい。楽しみながらメインコートを目指したい」と頬を緩ませた。
リーグ全勝を懸けた一戦では、ガードの安定感を発揮した。前半を終えて6点差に食らいつき「想定通りの展開」と指揮を執った小野コーチ。守備でこそ競り合ったものの攻撃面では相手の中央の堅さに阻まれ、エリア外からのシュートが多くなった。
6月の県高校総体決勝で正智深谷に敗れてから、打倒正智を掲げて練習を積んだ。この日は、フェイントを混ぜて映像で分析した相手の弱点を突いたが、あと一歩及ばなかった。伊東は「それぞれが目的意識を持って練習を積めている」と大舞台で成長した姿を披露する。
=埼玉新聞2023年11月5日付け8面掲載=
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