輝く思い込め 律動的に
「私は勇敢 これが私」―。縦約3㍍、横約6㍍の大きな紙に堂々と書かれたパフォーマンス作品。上尾市文化センターのホワイエの壁に飾られたのは上尾高校書道部の部員が心を込めて書いた文字だ。コロナ禍で文化祭などが中止となり、練習成果を披露できない中、昨年末に同センターで行ったパフォーマンス。「幸せな時間だった」と部員は笑顔で語った。
上尾高書道部は12人(2年生7人、1年生5人)。昨年の夏休み期間中、同校が大規模な改修工事をしていたため、書道部と筝曲部は同センターで活動。9月初めの文化祭(上高祭)に向けパフォーマンスの準備をしていたが、新型コロナウイルスの影響で中止となった。発表の場を失い、部員たちが意気消沈していた。そこで「せっかくの練習成果を披露してほしい」と同センターが企画、昨年12月筝曲部ともにパフォーマンスを発表するイベントが実現した。
パフォーマンスは約30分。おそろいのTシャツにはかま姿の書道部員たちが、筝曲部の演奏に合わせ「感謝」や「煌」などの大きな文字を大小の筆を使い、リズミカルに書いた。そして仕上がった作品はホワイエとラウンジに掲示されることになった。ホワイエの高い壁に飾るため、同センターの舞台スタッフが総動員で足場を設営したという。村野大介副館長は「生徒たちが楽しそうに書いている姿を見て感動した。彼女たちのエネルギーがおじさんたちを動かした」とほほ笑む。
書道部長の堀真佑夏さん(17)は「コロナでパフォーマンスを見せる機会がなくなっていたので、この機会を頂けてうれしかった。30分間とても幸せな時間だった」とイベントを振り返り「いい思い出になった。ここに来ればいつでも(作品を)見られる」と笑顔を見せた。顧問の佐藤千春教諭も「本当に素晴らしいお話を頂いて、子どもたちの励みになった。学校の中だけではなく、外の方とつながる教育活動ができ、ありがたい」と語った。
=埼玉新聞2022年1月8日付け10面掲載=
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