深谷 1Tも及ばず
ラグビーの第101回全国高校埼玉大会(埼玉新聞社など後援)最終日は13日、熊谷ラグビー場で決勝を行い、第1シード昌平が3年ぶりの優勝を狙った第3シード深谷を20―5で下して2年連続3度目の栄冠に輝いた。昌平は埼玉代表として、全国高校大会(12月27日~来年1月8日予定・花園ラグビー場)に出場する。今大会は新型コロナウイルス感染防止のため、一般無観客で行われた。
昌平は前半3分に敵陣22㍍ライン付近のマイボールラインアウトからパスを回し、最後はFB北川が飛び込んで先制トライ。同15分にはSH鈴木のPGで3点を追加。後半は、5分に鈴木がトライを決めると15―5の同20分には北川がダメ押しのトライで5点を奪った。点差を広げた後は、持ち前の堅守で深谷の攻撃を防いだ。
昌平の御代田誠監督は「一つでも多く勝てるように、花園に向けてチームをつくっていきます」と抱負を語った。
誇る鉄壁 再び聖地へ
雲一つない青空の下、ノーサイドの笛が鳴ると深緑のジャージーに身を包んだ昌平フィフティーンが喜びの雄たけびを上げた。初の2連覇を達成し、「よく頑張った。ありがとう」と御代田監督。日頃、選手に厳しい指揮官も、この日は満面の笑みで選手をたたえた。
「倒れてもすぐに立ち上がってタックルにいくディフェンスが本当によかった」と同監督。重量FWとバックスの展開力を武器に、準決勝までの3試合で153得点を挙げた深谷にほとんど仕事をさせなかった。
前半3分にFB北川のトライで先制すると、反撃を狙う深谷に低く鋭いタックルを見舞い、攻撃の芽を摘んだ。相手のナンバー8堀越とWTB斉藤雅に対しても2、3人で体をぶつけ、自由にさせなかった。
象徴的だったのは、8―0で折り返した後半開始早々だ。自陣22㍍ライン付近のラインアウトからパスを回す深谷にプロップ橋口は、「前に出て止める」とボールを奪還して阻止。その後はトライ1本こそ許したが、相手が得意とするセットプレーからのアタックを封じる。そして、最後は北川がダメ押しトライを決め、勝利を決定づけた。
再び花園に挑戦する権利を手にした選手たち。前回大会は1勝を挙げたものの、2回戦でシードの大阪朝鮮高に完敗した。先輩たちが乗り越えることができなかった16強入りを目標に戦う。
主将の北川は「全国ではディフェンスが強くないと勝てない。だから、ディフェンスで流れをつくりたい」と意気込む。鍛え上げてきた堅守を、高校ラグビーの聖地でも披露するつもりだ。
=埼玉新聞2021年11月14日付け1面11面掲載=
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