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北関東高校陸上 第2日 結果

男子5000 小川(埼玉栄)2連覇達成
男子100㍍ 富樫(武南)が初優勝

(第2日、18日・栃木県カンセキスタジアムとちぎ)
 男女計13種目の決勝などを行い、県勢は6種目で頂点に立った。
 女子円盤投げは、草野晴(伊奈学園)が自己新の39㍍67で初優勝。同400㍍障害は阿部友(松山女)が1分2秒39で初の頂点に立った。同400㍍リレーは大宮東(篠、長島、松野、山内)が46秒92で栄冠を手にした。
 男子5000㍍は小山翔也が14分20秒60で2連覇を達成。久保田琉月、吉田蔵之介(以上埼玉栄)、佐々木大輝(花咲徳栄)が後に続き、県勢が上位4人を占めた。同砲丸投げは昨年準優勝の益井晴輝(西武台)が自己ベストの15㍍60を記録して初優勝。同100㍍は富樫竜輝(武南)が10秒53で初の頂点に立った。
 各種目の上位6人(女子棒高跳び、三段跳び、ハンマー投げ、男女競歩は4人、男女混成種目は3位までと4~6位の全国記録上位5人)までが全国高校総体(8月3~7日・徳島)に出場する。

 

冷静沈着 熱戦制す

男子5000㍍決勝 14分20秒60で2連覇を達成した埼玉栄・小山翔也(左)

 男子5000㍍は、上位4位まで県勢が占める熱戦となった。レースのほとんどを先頭で引っ張った埼玉栄の小山が14分20秒60でゴールし、大会2連覇を達成した。「1位は最低限。満足していない」。狙っていた大会新記録に届かず悔しさをにじませた。
 決勝の作戦は2位久保田、3位吉田の埼玉栄勢で1000㍍ずつ交代で引っ張る積極策。レース前から「栄で1、2、3位を取ろう」と話していたという。
 1~2㌔地点で一度後退した際も、「2人が出られなくなったときのことを考え、後ろで力をためた」と冷静に判断。持久力、スピード、そして前に出る勇気を持ち合わせた埼玉栄勢が作戦通りのレースを展開した。3人でつかんだ勝利に、小山は「心強い」と、はにかみながら仲間への信頼を口にした。
 小山の武器はラストスパートと冷静なレース運び。ハイスピードなレース展開が予想される全国大会に向け、「力が足りない。まずはもう一度一から。速いスピードに慣れていく」とさらなる飛躍を誓った。

 

戴冠も視線は全国

男子100㍍決勝 10秒53で初優勝を飾った武南・富樫竜輝(中央)

 

 「優勝は譲れない」。男子100㍍は、武南の富樫が10秒53で初の栄冠に輝いた。準決勝では、向かい風の中で好タイムが出た分、「タイムがよくなかったので、あまりうれしくなかった」と、頂点をつかんでも満足はしていなかった。
 力みがあったという決勝の走りは「北関東に対する思いが強かった」と精神的、体力的な疲れが影響した。固い握手を交わした尾花監督は「走りにブレがない。安心して見ていられる」と安定感を評価する一方、「爆発力がない。決勝にピークを」と、本人も課題に挙げた持久力の部分でさらなる成長を求めた。
 180㌢の高身長を生かした大きなストライドで、中盤から一気に加速できるのが持ち味。「まずは優勝。10秒3台を狙う」と全国の頂を力強いまなざしで見据えた。

 

専門の指導受け飛躍
女子円盤投げ・草野

女子円盤投げ 39㍍67で初優勝した伊奈学園・草野晴

 自己ベストを4㍍以上更新する39㍍67を1投目で記録した、伊奈学園の草野が女子円盤投げで初優勝。同校に専門の指導者がいないため、県大会後に行った合同練習で基礎から見直し、「時間をかけて教えてもらった。体に覚え込ませたい」と周囲に感謝した。
 小学1年から9年間器械体操に励み、「体の柔らかさが武器」と持ち前の身体能力を生かすために投てき競技を志した。「平均を上げ、40㍍を投げてひと桁順位を狙いたい」と全国での目標を口にした。

 

結束力でV 山内は2冠
女子400㍍R

 女子400㍍リレーは大宮東が花咲徳栄に競り勝ってタイトルを獲得。1走篠が好位置につけ、「自信を持ってスタートできた」と2走長島。400㍍との2冠に輝いたアンカー山内は「3人が私のモチベーションを上げてくれる」と仲間に感謝した。
 全員3年生で、3走松野は「中学のときから顔見知り。コミュニケーションは負けない」とチームワークに自信をにじませる。篠は「バトンと個々の加速が課題」とさらなる進化へ意欲を燃やした。

 

自己ベストに 地力向上実感
男子砲丸投げ・益井

 男子砲丸投げは西武台の益井が自己ベストの15㍍60で初優勝。9日のU20(20歳以下)日本選手権で円盤投げに出場し、「ここ1カ月は円盤しか投げなかったが、(砲丸は)15㍍中盤が安定して投げられた」と地力の向上を実感していた。
 身長185㌢、体重93㌔の筋骨隆々とした体格だが、「全国では軽い方なので、技術を高めていきたい」と成長を誓う。投てき競技に心血を注ぐ18歳は「高い目標に近づけている。どんどん遠くへ投げられるように」と目を輝かせた。

 

笑顔の初制覇 七種もV狙う
女子400障害・阿部

 女子400㍍障害は、松山女の阿部が1分2秒39で初優勝。七種競技との2冠を目指し「とりあえず1冠できてうれしい」と笑顔を見せた。
 七種競技と走り高跳びを本業としていたが「ハードルも好き」と2年の秋から始め、「速さだけでなく、技術を組み合わせてタイムが伸ばせる」と魅力を語る。全国大会に向けて「ベストパフォーマンスを」と力強く意気込んだ。

 

 

=埼玉新聞2022年6月19日付け8面掲載=

 

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