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同窓会が「坊っちゃん」の名所紹介マップを作製ー熊谷高校

モデル教師の歩みを紹介した

マップを含むリーフレットの無料配布や公開も

 県立熊谷高校同窓会と熊谷市文化遺産研究会は、夏目漱石の小説「坊っちゃん」の主人公のモデルとされる熊谷中学校(現熊谷高校)の数学教師・弘中又一の生涯と、弘中が歩んだ熊谷市街地の名所を紹介するマップを含むリーフレットを作製した。同窓会の染谷政示会長(74)は「坊っちゃんは有名だが、モデルは知られていないので、ぜひ知ってほしい」と呼び掛けている。

作製したリーフレットを持つ県立熊谷高校同窓会の染谷政示会長=熊谷市役所

 

 弘中は1895(明治28)年、同僚に漱石もいた愛媛県の松山中学(現松山東高校)に赴任。弘中の破天荒な性格とその実話体験を基に、漱石は坊っちゃんを執筆したのではないかと考えられている。弘中は1900年から熊谷中学で約19年間数学を教え、教え子の中には田山花袋の小説「田舎教師」の主人公のモデルとなった小林秀三もいる。

 リーフレットは弘中が熊谷に着任してから120周年を記念して作製。弘中と小林が写った卒業写真をはじめ、弘中が家族と生活していた旧居跡や熊谷高校に2018年建立された「坊っちゃんと田舎教師」記念碑などが紹介される。熊谷高校出身の市立江南文化財センター学芸員の山下祐樹さんが監修した。

 リーフレットはA4サイズで、5千部作製。熊谷高校や旧居跡付近にある熊谷聖パウロ教会、八木橋百貨店、市役所6階の社会教育課、熊谷駅連絡所・熊谷駅観光案内所などで無料配布している。

 また、熊谷デジタルミュージアムでは、弘中について解説するページやリーフレットのPDFも公開している。
 問い合わせは、同センター(☎048・536・5062)へ。

 

=埼玉新聞2021年9月6日付け11面掲載=

 

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