所沢署が所沢中央高で非行防止教室

詐欺や闇バイト　危険性を伝える

生徒らに特殊詐欺被害の現状などを伝える所沢署の日向昇一生活安全課長＝県立所沢中央高校（同署提供）

　所沢署は、県立所沢中央高校で非行防止教室を開催した。こども家庭庁が主唱する「青少年の非行・被害防止全国強調月間」に伴い、同署の日向昇一生活安全課長が同校の生徒や教員ら約千人に特殊詐欺などの犯罪に巻き込まれないための講義を行った。

　日向課長は「特殊詐欺被害の現状」「低年齢化する受け子の実態」を題材に講義。昨年１年間で県警が特殊詐欺で摘発した１８２人中、１４～１９歳が４２人で全体の２３・１％に上り、そのうち高校生が１６人を占めたデータを紹介。実際に同年代が逮捕された事例も挙げて、危険性を訴えた。また、犯行グループに身分証明などの個人情報を握られて脅され、逃げることができなくなる闇バイトに手を出さないために、「いい友人と付き合うこと」「金銭管理をしっかりすること」を伝えた。

　講義を聞いた同校の細川遥さん（３年）は「受け子は１回やると抜けられないと思った。夏休みに気を緩めないように気を付けたい」、永尾優人さん（３年）も「もし友人が受け子に応募することが分かったら声をかけて助けてあげたい」と気を引き締めた。

　同署の小田智一署長は「今後も署一体となって、地域の方々と非行防止や特殊詐欺対策を進めていきたい」と述べた。

＝埼玉新聞２０２３年７月２４日付け１１面掲載＝

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