11校が新聞活用の成果と課題を発表した=さいたま市浦和区
教育への新聞活用を進めている県NIE推進協議会(会長・堀田香織埼玉大学教育学部長)の実践発表会が14日、さいたま市浦和区の埼玉大学教育学部付属教育実践総合センターで開かれた。県内の小中高校11校が2年間にわたる実践を報告。県教委やさいたま市教委をはじめ、県内各地の実践校、日本新聞協会、新聞・通信各社の関係者らが参加した。
各校は無償提供された日刊紙8紙を使い実践した。行田市立桜ケ丘小学校の福田彬道教諭は「コーナーを作り、その日の新聞と共に過去の新聞各紙も閲覧できるようにした。比べて読み合うことで対話が生まれた。スピーチなどアウトプットする活動により意欲が増した」と語った。
鴻巣市立鴻巣南中の青木 忠博校長は「毎朝、職員室の中央に新聞を置いて、教員の関心を促した。全学年、全教科で取り組み、相談室でも活用。NIEに取り組むようになって新聞を購読する家庭も増えた」。浦和高等学園の鈴木まり花教諭は「日直の仕事として新聞記事を毎日紹介させた。ネットで偏りがちな生徒の興味関心を広げられた」と、それぞれ報告した。
ほかに、さいたま市立三橋小、新座市立新堀小、川口市立安行中、鴻巣市立赤見台中、ときがわ町立都幾川中、県立上尾高、さいたま市立大宮国際中等教育学校、同市立大宮北高が成果と課題を発表した。
講評した県推進協顧問の赤池幹氏は「いろいろな情報に触れて、わいわい話し合って、この世界はこれでいいのか、人類が生き延びるための教育をぜひ実践してほしい」と呼びかけた。
新年度実践校を募集
県NIE推進協は現在、新年度からの実践指定校を募集している。指定を受けると、日刊紙8紙(朝日、埼玉、産経、東京、日経、日刊工業、毎日、読売)を毎日1部ずつ4カ月間、無償で提供される。記者(講師)派遣、新聞社見学などで優遇されるほか、実践交流・研修の機会もある。期間は2年間で、説明会を経て6月からの予定。小・中学校、特別支援学校を含む高校が対象で、公私立は問わない。募集枠は11校。応募多数の場合は選考する。3月21日締め切り(第1期)。
問い合わせは、事務局(埼玉新聞社編集局内☎048・795・9161)へ。
=埼玉新聞2024年2月16日付け14面掲載=
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