高校野球の第75回春季関東大会は20日、神奈川県のサーティーフォー保土ケ谷球場、横須賀スタジアム、横浜スタジアムで1都7県から17校が参加して開幕する。
埼玉県勢は、春季県大会で初優勝を果たし、昨秋と合わせて2冠を達成した昌平が1997年以来26年ぶり2度目(初出場時は東和大昌平)、県準優勝の浦和学院が3年連続22度目の出場。両校とも2回戦から登場し、浦和学院は20日、専大松戸(千葉1位)と対戦する。昌平は21日、文星芸大付(栃木2位)とぶつかる。
関東の頂点を狙う2校の戦力を探った。
昌平
戦力充実 初優勝狙う
県大会で打率6割1分1厘、11安打と打撃でチームをけん引する昌平・金子
昌平はチーム打率3割1分8厘、防御率1・28と戦力が充実。昨秋からのメンバーが投打で安定感を発揮する中、積極的な選手起用も功を奏した。埼玉大会秋春制覇の勢いそのまま、関東初優勝を狙う。
本塁打2本をマークし打率6割1分1厘と絶好調の2番金子が、打線をけん引する。準決勝から先発メンバー入りした5番菅沼はミート力に優れ、1年桜井とともに打率は4割を超える。1番甲斐は出塁率が高く、上位打線を中心に得点機をうかがう。
投手陣は高い制球力を誇る渡辺俊が絶対的エース。県大会の決勝で浦和学院相手に6回1失点と好投した最速142㌔右腕の佐藤立や、佐藤勇らがどれだけ踏ん張れるかも鍵。主将で捕手斎藤の巧みなインサイドワークで、関東の強豪をほんろうしたい。
一つでも多く勝つ
昌平・黒坂洋介監督の話
秋は悔しい思いをしたので、埼玉県の代表として一つでも多く勝ち上がれるように頑張っていきたい。
自分たちの野球を
昌平・斎藤陽貴主将の話
どの相手が来ても自分たちの野球で勝つ。目標は秋春夏の完全制覇なので、良い夏を迎えられる関東大会にしたい。
浦和学院
強力打線 発揮なるか
チェンジアップが武器の最速144㌔左腕の浦和学院・伊藤
2連覇を視野に入れる浦和学院の初戦の相手は専大松戸。千葉大会5試合で5失点と堅守が持ち味の相手に、総力戦が予想される。守備でリズムをつくり、自慢の打線が威力を発揮できるか。
県大会準決勝の市川越戦では、エース伊藤が4回被安打1無失点と安定感を見せつけた。チェンジアップを有効に使う最速140㌔超えの左腕伊藤を中心に、渡辺ら5人の投手陣の継投で最少失点に抑えたい。
県大会5試合で43得点の打線は、ともに打率5割超え、2桁安打を記録した3番浜野、4番喜屋武が主軸。小技に長打もある小林、月山の1、2番を筆頭に先発メンバーのうち7人が打率3割台と、どこからでも点が狙える。ビッグイニングを築くために、下位打線を含めたつながりに期待が懸かる。
夏につなげたい
浦和学院・森大監督の話
昨秋、春と2回負けている昌平とまた戦えるようにしたい。そして、夏につながる関東にしたい。
まずは関東1勝
浦和学院・江口英寿主将の話
目の前の相手を倒す。まずは関東1勝を目指す。昨年の秋の自分たちを超えたい。
=埼玉新聞2023年5月18日付け7面掲載=
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