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武南2年連続関東・正智深谷は5年ぶり―関東高校県予選・サッカー

サッカー(第4日、27日・浦和駒場スタジアム)

 準決勝を行い、正智深谷武南がそれぞれ勝って30日の決勝(時間と会場は非公開)に進出するとともに、関東大会(5月28~30日・神奈川)の出場権を獲得した。関東大会出場は正智深谷が5年ぶり7度目、武南は2年連続21度目。
 ノーシードから勝ち進んだ正智深谷は2―0で武蔵越生を撃破。後半20分にFKの流れから岩崎のシュートで先制し、同40分には古橋が獲得したPKを岩崎が決めた。
 武南は成徳大深谷に2―1で逃げ切り勝ち。前半30分、松原のパスに抜け出した杉沢が右足を振り抜き先制ゴール。後半27分には途中出場の山本が追加点を奪った。

 

武南 

随一の攻撃力存分

 

成徳大深谷―武南 前半30分、杉沢が先制ゴールを決める

 

 後半途中までは圧倒的な内容で強さを印象づけた武南だったが、パワープレーで押し込まれた終盤はもろさを露呈。追い上げられての辛勝に、内野監督は「正直きょうの内容はうれしくない。甘さや緩さが多々あった」と浮足立った選手たちに注文をつけた。
 主導権を握っていた時間帯は、大会前から随一だった下馬評通りの攻撃力を存分に発揮。動き出しの鋭さと正確なパスでゴールをこじ開け、2得点に絡んだ2年生松原は「どちらの得点も自分が顔を上げたタイミングで動き出してくれた」と仲間に感謝した。
 競り合いで奮闘し、内野監督が活躍を評価した主将のDF鈴木は「去年以上のサッカーができる手応えはある」と強い責任感でチームをけん引した。U―16(16歳以下)日本代表候補に招集された松原を擁し、飛躍が期待される今季。指揮官は「新戦力を入れながらかき混ぜたい」と底上げを掲げた。

 

正智深谷

不振一転の2得点

正智深谷―武蔵越生 後半20分、先制ゴールを決めた正智深谷の岩崎(右から2人目)が笑顔を見せる

 

 前日のシュート練習で不振に陥っていたという正智深谷の岩崎が、2得点の活躍で一躍ヒーローとなった。岩崎は豪快な先制ボレーに「振り抜くことしか考えていなかった。めちゃくちゃうれしかった」と、興奮気味に喜びを語った。
 古橋が獲得したPKの場面でも岩崎は「優先順位は自分だったので(他の選手に)譲る気はなかった」。自らがボールをセットし、豪快に左隅に蹴り込んだ。不調だったシュートがうそのような大活躍。守ってもゴール前で体を張り、無失点勝利に貢献した。
 岩崎と中学1年時から同じチームでプレーする主将の小屋は「岩崎は、はい上がってきた選手。信頼できるし、尊敬している」。センターバックでコンビを組む相棒の活躍に、頬を緩め絶賛した。小島監督は「快勝した感じはしないが、ワンチャンスをものにしてよく勝った」と、関東を決めた選手たちをたたえた。

 =埼玉新聞2022年4月28日付け7面掲載=

 

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