埼玉新聞社 高校受験ナビ

武蔵越生高校生が梅づくし喫茶店に初挑戦

実の収穫からレシピ作りも

客にランチプレートを提供する生徒=6日、越生町上野東の「梅凜caffe」

 

 梅のメニューで地域特産品のブランド化を学ぼうと、武蔵越生高校の2年生が6日、越生町上野東の梅農家「山口農園」が運営するシェアキッチン「梅凜caffe(ばいりん・かふぇ)」で、初めて喫茶店を開いた。生徒は実の収穫からレシピ作り、当日の調理と接客までの全てを担当。来店した客は、梅の味づくしの昼食を楽しんだ。

 

調理場で注文された弁当を盛り付ける生徒たち

 

 喫茶店の企画は、2年生が対象の「総合的な探求の時間」で行われた。同校では各担当教諭が、取り組む内容をプレゼンテーション。生徒はクラスの枠を超え、自分が受けたい授業を選ぶ。理科の坂本皓正教諭(27)は喫茶店を提案し、25人が履修。班別に学習を進め、準備が整ったグループの9人が参加した。接客を任された田口杏華さん(16)は「何か新しいことがつかめそうだ」と期待する。
 「喫茶 暁(あかつき)」と命名し、今回は和をテーマにして開店。梅しその豚肉巻き、和風オムレツ、あん団子などのランチプレートを主要メニューに据えた。料理やデザートには、生徒が山口農園で収穫した梅を使用。店名を考えた足立遼太さん(17)は「メニューの完成まで約1カ月かかった。ただ、団子にしてみても、僕たちが店で買う生地のようには作れない。やはりプロは格が違う」と仕事の奥深さを実感した。
 客の反応は上々だ。友人と来たさいたま市の主婦荒川千恵さん(73)は「みんな梅が入っていて、すごくおいしい」と満足そう。仕事仲間と訪れた久喜市に住む介護職の30代女性は「私も高校時代にこんな授業があれば受けてみたかった」とうらやむ。
 28日は午前11時から午後3時まで、別の班が洋食を提供する。坂本教諭は「高校生ではあまり経験できないこと。試して反省し、次に生かす過程が探求につながる」と話す。各班が店を複数回開く予定で、リーダー格の近藤佑哉さん(16)は「話に聞くのとやるのは全く違った。また挑戦したい」と意気込んだ。
 問い合わせは、梅凜caffe(☎049・292・6358)へ。

 

=埼玉新聞2023年7月12日付け9面掲載=

 

サイト内の武蔵越生高校の基本情報は→こちら

 

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「行うことによって学ぶ」という建学の精神のもと、さまざまな活動を通して、実践力のある生徒の育成に努めています。4つの特徴あるコースで、1人1人に合った進路実現を目指し、また、クラブにおいても充実した施設の中でトレーニングに励み、数多くのクラブが、全国大会や関東大会で活躍しています。

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