行田市の武蔵野ユニフォームが4種類を製造
海外展開も視野に
足袋メーカーの武蔵野ユニフォーム(行田市)は県立進修館高校(同)の生徒が描いたデザインを用いた足袋を製造した。産学連携授業の一環でデザインから試作品の製造まで連携した。同校で完成した4種類のデザインの足袋を贈呈した小松和弘社長は「海外でも評価を得られるデザイン」として今後の展開に期待を込めた。
自身が描いたデザインと、それがプリントされた足袋を持つ尾高慶斗さん(左)、飯田史穂さん(中央)、小野紅空さん(右)=2月20日午後、県立行田進修館高校
足袋は同校2年の尾高慶斗さん(17)、飯田史穂さん(同)、小野紅空(くれあ)さん(同)が作成したデザインを採用。描いたデザインを画像データ化し、足袋にプリントした。
尾高さんは白地に赤などで金魚を描いた。飯田さんは足袋で行田市をPRしようと、緑基調に行田の象徴でもある古墳(こふん)を黄緑で、埴輪を茶色であしらった。小野さんは制作時の打ち合わせなどで海外展開の可能性を聞き「アジアの商品」をPRしようと、森林豊かなアジア感を強調するデザインを考案。パンクロック好きを表現しようと、黒ベースにロックの歌詞で使われる英語を複数入れ込んだ斬新なデザインも描いた。
濃い色合いなどが足袋に明確にプリントされるか気になっていたという3人。デザイン通りプリントされるなど想像以上の出来栄えに喜びをかみしめながら、デザインした足袋を試着した。
尾高さんは「想像以上にきれいにプリントされている。履いた感じは靴下ともあまり違いがないので、普段使いできそう」と率直な感想を述べた。飯田さんは「自分のデザインした足袋が店頭に並ぶとも聞いている。多くの人に見てほしい」と期待を寄せ、小野さんは「海外展開ありと聞いたが、販売されることへの実感が湧かない」と興奮気味に語った。
小松社長は「それぞれ思った以上に良いデザイン。国内外で普通に販売できる。販売されて人気の火が付いていくことに期待したい」と今後の販売に注力する姿勢を示した。同社では4種のデザインの足袋を商品化し、国内での販売に加えパリや台湾での展開を検討していく方針。
=埼玉新聞2023年3月3日付け11面掲載=
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