陸上(最終日、14日・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場)
女子七種競技 阿部友(松山女子)が連覇
男女計11種目の決勝などを行い、女子三段跳びは田中美憂(松山女子)が12㍍56の大会新記録で2連覇を達成した。男子1600㍍リレーは、川口市立(川尻、原、小山、小瀬)が3分16秒18で制した。
女子七種競技は阿部友(松山女子)が4886点の大会新をマークして2年連続で頂点に立った。男子円盤投げは、益井晴輝(西武台)が45㍍56で2連覇。砲丸投げに続く2種目で栄冠に輝いた。
各種目とも上位6位(競歩、混成、女子の棒高跳び、三段跳び、ハンマー投げは4位)までが北関東大会(6月17~20日・栃木)に出場する。
圧巻の跳躍 北関東へ
周囲の追随を許さない圧巻の跳躍だ。女子三段跳びは県高校記録保持者の田中が、12㍍56の大会新記録で2連覇を達成。「北関東出場と大会新を狙っていた。第一関門は突破した」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
この日、田中が挑戦した6本中、4本が前回の大会記録である12㍍27を越える跳躍だった。1本目から12㍍30で塗り替えると、記録を更新したのは5本目だった。
観客に手拍子を求めて自分のリズムをつくり、「三段のところで耐えられるようになった」と冬場に鍛えたフィジカルを生かして高く、遠くに跳んだ。好結果にも満足した様子はなく、「目標の13㍍を狙っていただけに悔しい」。大記録は北関東に持ち越された。
三段跳びを始めたのは高校1年時、清水監督から勧められたのが、きっかけだ。「身長(178㌢)を生かした競技を見つけることができた」。記録を伸ばすうちにやりがいを感じ、昨年の県新人大会で12㍍79の県高校記録を築いた。「(清水)先生にメダルをかけさせてあげたい」。夢をかなえるため、跳び続ける。
課題克服し記録更新
女子七種競技は松山女の阿部が4886点の大会新で2連覇した。総合得点を知ると、「4800点を目標にしていたからうれしい」と満面の笑みを見せた。7種目中、100㍍障害、走り幅跳び、やり投げの3種目で自己ベストを更新。高得点の要因には課題としているやり投げを挙げた。
遠くにやりを飛ばそうとするあまり、焦ってしまう癖があったというが、仲間や指導者のアドバイスを受け「焦らないで一投を大切に投げよう」。この日は、昨年の県大会を9㍍上回る30㍍23と成長を示した。
今大会は400㍍障害、走り高跳び、400㍍リレーを含む計4種目に出場。疲労はあったものの、「きつかったけど落ち着いて集中できた」と手応えをつかんで北関東に挑戦する。
男子1600R優勝・川口市立
思い込めつなぐバトン
川口市立が男子1600㍍リレーで3分16秒18で優勝した。
決して万全の状態ではなかった。1走川尻は、大会4日前に捻挫。3走小山は、2週間前に股関節を痛めて完治せず。それだけに「役割を果たす」と一人一人が思いをつないだ。
1走川尻は「50秒を切る」と予定通りの走りで3位。続く2走原は「3走には前で走ってほしい」と先頭集団と差を詰めて3走小山へ。「いつもチームラップが遅い
から迷惑をかけたくない」と前の2人を抜いて首位でアンカー小瀬に託す。「これで勝たないと申し訳ない」。後ろを寄せ付けないでゴールした。
涙を流し、喜びをかみ締める4人。3走小山は「うれしい気持ちを忘れないで、優勝したい」と北関東でもバトンをつなげる。
自己最高うれしい
女子3000㍍で初優勝した田中希実(埼玉栄)
「自己ベストを出せてうれしい。(先頭集団の)最初の1000㍍の入りが速かったけどリラックスした状態で走れた。今年の北関東では、先頭集団で引っ張れるように自分のペースで走る」
2冠は最低の目標
男子円盤投げで優勝した2連覇した益井晴輝(西武台)
「(砲丸投げと合わせて)2冠することは最低の目標だった。課題ばかり見つかった。目標は50㍍。いい感覚をつかめるように普段の練習から頑張る」
修正点見つかった
男子110㍍障害で初優勝した工藤晴斗(花咲徳栄)
「(今回のレースで)これから直したいポイントが多く見つかった。ハードルを超える時間を減らす練習をしてインターハイにつなげるような走りを北関東でしたい」
=埼玉新聞2022年5月15日付け9面掲載=
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