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秋季県高校野球 23日開幕

浦学 春日部東と初戦

真剣な表情でくじを引く各校の主将たち=19日午後、スポーツ総合センター

 

 23日に開幕する秋季県高校野球大会の組み合わせ抽選会が19日、上尾市のスポーツ総合センターで行われ、出場41校の対戦カードが決定した。
 抽選会では本抽選の前に県大会出場校によるシード校(A、Bシード)を選ぶ投票を行い、Aシードは浦和学院が36票で第1シードの位置に。花咲徳栄が34票で第2シードに入った。Bシードには、25票の昌平と18票の山村学園が選ばれ、抽選結果により昌平が浦和学院のゾーンへ、山村学園が花咲徳栄のゾーンに収まった。
 引き続き各校の主将が予備抽選順にくじを引き、春日部東が浦和学院、春日部工が花咲徳栄、南稜が昌平、伊奈学園が山村学園のシード勢とそれぞれ初戦の2回戦で対戦する。
 10月3日に県営大宮で決勝を行い、上位2校が関東大会(10月21~24、28、29日・栃木)に出場する。
 県大会は有観客で実施し、1回戦から有料で一般800円、身分証明書を提示した中高生は200円。引率された少年野球、中学生チーム(引率者・保護者は有料)、障害者(障害者手帳の提示)と介添え者1人、小学生以下は無料で入場できる。

 

好投手が豊富な秋

 浦和学院と花咲徳栄のAシードを中心に優勝争いが展開されそうだが、今秋の埼玉は好投手が豊富なだけに、どこが台風の目になってもおかしくない。
 強打者がそろう浦和学院は自慢の打力を発揮したい。2番月山、4番西田、5番三井ら今夏の甲子園経験者が並ぶ上位が打線をけん引する。丁寧な投球で打たせて取る岡部、球威で押す鈴木由ら投手陣の出来が鍵を握る。
 花咲徳栄は投打ともに層が厚い。最速140㌔超えの上原ら、左右の5人をそろえる投手陣は安定感抜群。今夏打率6割をマークした3番生田目、広角に打てる4番石塚を中心に足を使える選手が多く、多彩な攻撃で得点が見込める。
 昌平は総合力が高い。右腕佐藤立、左腕山根はともに最速140㌔超え。強みの打撃では、4番を打つ1年桜井のミート力の高さに注目だ。山村学園は、地区代表決定戦で6回参考ながら無安打無得点を記録した左腕西川を筆頭に、中嶋、青木も高い制球力を誇る。
 ノーシード勢では、大宮東の本格派左腕冨士の投球から目が離せない。上尾は今夏を経験する左腕飯島、右腕藤村の二枚看板が打線の中軸も担い攻守で要となる。エース追木、大竹と吉良の両右腕で挑む西武台や、今夏4強で技巧派の宮城を擁する川越東も面白い存在だ。

 

Aシード 浦和学院

打撃力に自信

 今夏の優勝校で第1シードの浦和学院は、夏の先発メンバー4人が残り打力に自信を持つ。森監督は「打線はどの試合も良かった。バッテリーがしっかり投げてくれれば大丈夫」と秋も打ち勝つ野球を実現したい。
 今年の選手権大会1回戦で、仙台育英(宮城)の投手陣から計7打点を挙げた2番月山、4番西田、5番三井、9番石田ら経験豊富な1、2年生が内野手に残り守備でもチームを引っ張る。主将の三井は「初戦の入りを大事に一戦必勝でやっていく」と気を引き締めた。

 

Aシード 花咲徳栄

投打で安定感

 4年ぶりの王座奪還に燃える第2シードの花咲徳栄は、投打ともに安定感がある。村上部長は「率が良くどこからでも攻撃できる」と持ち前のミート力に加え、例年に増してつなぐ意識の高い打線を評価する。
 最速140㌔超えの本格派上原に、試合をつくれる岡山、和久井の右の3枚と、制球力の高い左腕の額川、今井とタイプの異なる5人の投手陣にも期待がかかる。主将の生田目は「最近タイトルを取れていないのでこの秋が勝負」と総力戦で勝利をつかみに行く。

 

2連覇へ打撃好調
Bシード・昌平

 前回王者の昌平は、3年連続のBシードから2連覇を狙う。主将の畑田は「去年のメンバーを中心に打線が良く、攻撃からリズムがつくれる」と話し、打撃は好調そうだ。
 昨季は主将で捕手の斎藤を攻守の中心としたが、今季は夏のメンバー外も台頭。正捕手争いを演じる白坂と飯田に、鋭いスイングが持ち味の大槻、畑田ら新たな顔触れの活躍も楽しみだ。

 

悔しさ胸に頂点を
Bシード・山村学園

 山村学園はBシードから頂点を見据える。主将の鈴木大は「もうそろそろ岡野監督を甲子園に連れて行きたい」と、今春は3回戦、今夏は初戦の2回戦敗退だった悔しさを晴らす意気込みだ。
 前チームから登板してきた左腕西川を中心に、中嶋、青木と安定感ある投手陣で最少失点に抑えるのが理想。3番横田、4番田中らの前に走者をため、得点を重ねたい。

 

 

 

=埼玉新聞2023年9月20日付け9面掲載=

 

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