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秋季高校野球 関東大会 県代表2校 選抜狙う 31日初戦

 来春の第94回選抜高校野球大会への選考材料となる第74回秋季関東高校野球大会は30日、茨城県のJ:COMスタジアム土浦などで開幕し、関東7県15校の代表が熱戦を繰り広げる。

 

 埼玉からは、秋季県大会で5年ぶり16度目の頂点に立ち、5年ぶり18度目出場の浦和学院と、同準優勝で2年ぶり14度目出場の花咲徳栄が代表となり、両校とも31日に初戦の1回戦を迎える。

 浦和学院は神奈川2位で初出場の向上と、花咲徳栄は同1位で3年連続22度目出場の東海大相模との顔合わせ。浦和学院は7年ぶり11度目、花咲徳栄は中止となった第92回を含む2年ぶり6度目の選抜大会出場を目指す。両校の戦力を分析した。

 

【浦和学院】切れ目ない攻撃力

 

鋭いスイングで長打を狙える浦和学院の7番鍋倉

 

 今春から県大会で3季連続優勝を飾った浦和学院は、投打ともに申し分ない戦力だ。初戦は初出場の向上(神奈川2位)、準々決勝では桐生第一(群馬1位)と土浦日大(茨城3位)の勝者と対戦する。決して楽な相手ではないが、7年ぶりの関東制覇と選抜大会出場の期待が膨らむ。

 森新監督となった新生・浦和学院の最大の特徴は攻撃力。チーム打率4割2分2厘と打線に切れ目がない。先発メンバーのみならず、途中出場する打者もバットが振れており、強い打球の意識がチーム全体に浸透している。打率ちょうど5割の3番金田、好調を維持する5番高山が中軸を担う。長打4本と鋭いスイングが魅力の鍋倉を7番に据え、巧みなバットコントロールが光る8番宮城と下位からでも得点を奪える。

 投手陣は、今夏の全国高校野球選手権を経験したエース左腕宮城と右腕金田の2枚看板。ポーカーフェースの宮城は、テンポのいい投球に加え、甲子園後に体力強化を図り、完投や連投も問題ない。金田は手元で伸びる直球とカットボールを織り交ぜる。3番手以降も左腕芳野、右腕浅田の甲子園メンバーに右腕野口、左腕西田がおり、粒ぞろいだ。

 守りは、地区、県大会通して決勝での1失策のみと堅実。遊撃手金田、三塁手八谷を筆頭に内外野ともに鍛えられており、隙がない。

 

 

【花咲徳栄】投打の要上り調子

 

打率、安打数、打点でチームトップを記録した花咲徳栄の5番増田

 

 2年ぶりの関東大会に出場する花咲徳栄は、1回戦で東海大相模(神奈川1位)、準々決勝で木更津総合(千葉1位)と帝京三(山梨2位)の勝者と対戦。初戦から今春の選抜大会王者に挑む厳しい組み合わせとなったが、一戦必勝で臨みたい。

 投打で要となる選手が調子を上げている。まず、チーム打率3割7分5厘の打線で注目すべきは、1年生の5番増田だ。岩井監督が「ミスター徳栄候補」と太鼓判を押す増田は、チームトップの打率5割9分1厘をマーク。本塁打1本、二塁打5本の長打力に加え、13打点と勝負強さも兼ね備え、1年生とは感じさせない能力がある。周りを固める打者も個性豊かだ。1番山田は、出塁率5割超えのチャンスメーカー。4番前田は好機に強く、4割打者の6番上田に9番須藤と打ち始めたら簡単には止められない。徳栄らしい序盤から畳み掛ける攻撃が機能すれば、上位進出の可能性が広がる。

 投手は、エース右腕金子が存在感を示している。4試合計21回を自責点2の防御率0・86。また、打者79人に対して与四死球1と制球力が抜群だ。140㌔を超える直球は魅力で、終盤でも球威が落ちない体力を持ち合わせ、絶対的エースとしての風格がある。

 2番手は、切れのある真っすぐが武器の右腕鈴木。関東大会からベンチ入りした左腕熊倉の登板も予想される。

 

=埼玉新聞2021年10月29日付け9面掲載=

 

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