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春季県高校野球 50校の対戦相手決定

25日開幕 花咲徳栄、初戦は伊奈学園

真剣な表情でくじを引く各校の主将たち=22日午後、上尾市のスポーツ総合センター

 

 25日に開幕する春季県高校野球大会の組み合わせ抽選会が22日、上尾市のスポーツ総合センターで行われ、出場50校の対戦相手が決定した。昨秋の県大会で4年ぶり7度目の頂点に立ったAシード花咲徳栄は、初戦の2回戦で伊奈学園と顔を合わせる。
 昨秋の県大会準優勝でAシード昌平は初戦の2回戦で正智深谷と対戦。同4強でBシード勢の浦和学院武南山村学園星野とぶつかる。このほか同8強のCシード勢は、上尾春日部工宮代の勝者と、坂戸川口工春日部共栄の勝者と、埼玉栄北本と、聖望学園熊谷商とそれぞれ激突する。
 大会は県営大宮など4球場で実施。順調に日程を消化すれば5月5日に県営大宮で決勝が行われ、上位2校が春季関東大会(5月18~21、25、26日・群馬)に出場する。また16強が今夏の第106回全国高校野球選手権埼玉大会のシード権を獲得する。
 県大会は全試合が有料で一般800円、身分証明書を提示した中高生は200円。引率された少年野球・中学生チーム(引率者・保護者は有料)、障害者(障害者手帳の提示)と介添者1人、小学生以下の入場料は無料。
 雨などで試合が中断し再開できない場合、「継続試合」として翌日以降に中断時点から再開する。試合の早期決着を図るタイブレーク制度については、九回終了時点で同点の場合、十回から無死一、二塁の状態で開始する。

 

 

A、Bシード軸に展開
秋季8強勢も後追う

 昨年の秋季県大会を制したAシード花咲徳栄と同準優勝のAシード昌平、Bシード浦和学院、山村学園を中心に優勝争いが展開されそう。同8強でCシードの上尾など実力校が後を追う。
 花咲徳栄はU―18(18歳以下)高校日本代表候補の3番石塚や、持ち前の選球眼で出塁率の高い1番生田目ら好打者がそろい打線に切れ目がない。扇の要となる奥村と田端による正捕手争いにも注目だ。
 投打で総合力が高い昌平は2番大槻、3番山根、4番桜井の長距離バッターで一気に畳みかけて得点したい。下位打線に並ぶ石川、諏江らの出塁を契機に、上位打線へのつながりもポイントになりそう。
 浦和学院は打ち勝つ野球が身上。昨夏の甲子園を経験した三井、西田に加え、身長182㌢、体重90㌔超の藤井が並ぶクリーンアップは脅威となる。山村学園は三振が取れる最速144㌔左腕西川、変化球を軸に緩急で打ち取る右腕青木ら4枚の投手陣で挑む。好打者が続く横田、田中、藤原の3~5番を好機で迎えたい。
 上尾は皆川、堀米、屋代、藤村ら上位打線が攻撃の鍵を握る。坂戸は球威で押せる右腕大戸や右横手投げの高橋、左腕岡野ら看板の投手力で最少失点に抑えたい。埼玉栄は絶対的エース和泉から水野、内藤の左腕コンビへの必勝リレーが理想の形。聖望学園は左腕向深沢が変化球を駆使して打たせて取り、流れを呼び込みたい。
 ノーシード勢では今季バットが振れている春日部共栄、昨春4強の大宮東を完封した左腕正野を擁する慶応志木にも期待がかかる。身長193㌢の峯と163㌢の宮城の右左の投手が軸の川越東も面白い存在だ。

 

花咲徳栄

充実の戦力 頂点目指す

 昨秋関東8強の花咲徳栄は13年ぶりの春の王座を狙う。関東大会準々決勝では投手陣が崩れ、計17安打を浴び10失点。一冬越え、岩井監督は「投手は誰が投げても大丈夫。一つでも多く勝って対戦を重ねたい」と戦力の充実をうかがわせた。
 新基準のバットに対応するため、今冬は手首や握力の強化を徹底。守備では送球の精度や動き出しの速さにこだわってきた。主将の生田目は「自分たちの野球で優勝したい。春はさらに走って隙のない攻撃をしていく」と頂点奪取に燃えていた。

 

昌平

投手力に磨き 態勢整う

 昨春王者の昌平は、例年の強力打線に加えて投手力に磨きがかかった。岩崎監督は「練習試合でも結果を残し、いい雰囲気で臨める」とチーム状態の良さを強調。3月から選抜大会出場校などとの練習試合を約20試合行い、態勢を整えた。
 トレーニングを積んだ投手陣は一冬を越え、球速と球のキレが向上。背番号1の左腕石井に、最速145㌔の右の本格派佐藤、多彩な変化球を操る左腕古賀など層が厚い。主将の畑田は「一戦ずつ戦い優勝を目指す」と覚悟をにじませた。

 

坂戸

自信つけ15年ぶり挑戦

 坂戸は15年ぶりに出場する春の県大会をシード校として迎える。宮川監督は「選手たちにとって予選なしの出場は初めて。メンタル面が重要になる」と大会を見据えた。武器は豊富な投手陣による継投策。守りからリズムを築き、榊、浜野、阿部の中軸で得点を狙う。
 チームは昨秋の県大会で、
1978年の硬式野球部創立以来初の8強入り。今月に入って県外の強豪校との練習試合で勝利を収め自信をつける。主将の阿部は「勝ち上がってシード校の実力を証明したい」と気合十分だ。

 

国際学院

初出場でベスト16狙う

 国際学院は2007年の創部以来、初の春の県大会に出場する。川島監督は「初出場がゴールではなく、ベスト16という明確な目標を掲げている」と闘志を燃やす。昨夏の先発メンバーが6人残った現チームは経験を積み、投打でパワーが増した。
 エースは左腕金子。最速138㌔の力投派で、安定感は抜群。打っては4番の西が一冬を越えて成長した。体重は73㌔から77㌔に増加し、長距離打者として打線をけん引する。西は「必ず夏のシード権を勝ち取りたい」と力を込めた。

 

=埼玉新聞2024年4月23日付け7面掲載=

 

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