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第105回高校野球埼玉大会 夏の聖地へ 熱戦心待ち①

 第105回全国高校野球選手権記念埼玉大会の組み合わせ抽選会が20日、レイボックホール(さいたま市民会館おおみや)で実施され、出場145チーム(156校)の対戦相手が決定した。
 2回戦から登場するシード勢の初戦は、Aシード昌平早大本庄、同じくAシード浦和学院朝霞、Bシード大宮東秩父農工科、同じくBシード市川越城北埼玉とそれぞれ顔を合わせる。
 開幕試合は狭山経済宮代のカードに決まり、選手宣誓は大宮工の鍵山大地主将に決定した。大会期間は7月8~28日。優勝校が全国高校野球選手権(8月6~22日・甲子園)に出場する。

 

 

選手宣誓 鍵山主将(大宮工)

選手宣誓の大役を引き当てた大宮工の鍵山大地主将

「夢がかなった」

 大会回数と同じ「105番」のくじを引き、選手宣誓に決まった大宮工の鍵山主将は「夢がかなった」と笑みをこぼした。宣誓の大役が当たるよう、抽選会当日の朝に神社にお参り。くじが105番だと分かると「本当に引いてしまった」と驚きを隠せなかった。
 宣誓の文言は「応援が戻ることとWBCでの盛り上が
りを入れたい」と今年ならではの内容にする予定。最後の夏を前に鍵山は「まずは宣誓を全うしてチームで甲子園
を目指す」と表情を引き締めた。

 

 

開幕カード

狭山経済 VS 宮代

開幕戦で顔を合わせる狭山経済の風見駿太主将(左)と宮代の金子和徳主将が握手を交わす

 

 今夏の幕開けを告げる一戦は、狭山経済と宮代の顔合わせに決まった。注目されるカードを引き当てた狭山経済の風見主将は「引いたときはびっくりした。対戦経験はないが、開幕試合にふさわしい試合にしたい」と意気込んだ。打倒強豪私学を掲げて夏の大会に挑む。
 一方、宮代の金子主将は「簡単には勝てない相手なので得点を重ねたい。絶対に勝つ」と力強く語った。昨年の夏は初の4回戦進出を目指すも3回戦で敗退。宮代の歴史を塗り替えるべく、初戦突破を誓う。

 

 

戦力拮抗の激戦区

昌平攻守のバランス整う
対抗 浦和学院は実力十分

 4年ぶりに従来の形で行われる第105回大会。球場が歓声に包まれるであろう夏の本番が18日後に迫り、抽選会場は緊張感に満ちていた。
 各チームの主将が抽選箱から次々にくじを引き、選手宣誓が大宮工に決まると会場からは拍手とどよめきが起こった。145チームの組み合わせが決定し、選手らは夏の戦いに照準を定める。
 今夏の埼玉大会は戦力が拮抗(きっこう)する激戦区で、どこが優勝してもおかしくない。1998年の滑川(現・滑川総合)を最後に、私学が甲子園の切符をつかみ続けたが、春季県大会8強に公立校5校が名を連ね、公立校の躍進も予想される。
 秋春を制した昌平は初の甲子園を目指す勝負の年。春に2年右腕佐藤立ら投手陣が成長し、攻守のバランスが整った。対抗の一番手は浦和学院。春季関東大会で選抜大会8強の専大松戸(千葉)に八回までリードを奪い実力は十分。上位を打つ小林、浜野、喜屋武ら好打者が打線をけん引する。
 市川越はしぶとさが光る霜田、深谷を中心に小技を絡めた堅実な野球が持ち味。大宮東は冨士、近藤、山田ら力のある投手陣を使い分け、余力を残し勝ち上がりたい。
 県内唯一、夏の全国制覇の経験がある花咲徳栄山村学園西武台など私学勢も優勝争いに絡みそう。ノーシードから挑む春日部共栄、昨年覇者の聖望学園などの強豪は巻き返しを図りたい。
 2回戦で上尾川口市立、山村学園―川越東武南―西武台、狭山ケ丘埼玉栄がぶつかるなど序盤から注目カードがめじろ押し。最速146㌔右腕八巻を擁する狭山清陵、制球力光る高山が主戦の大宮南などのCシード勢も台風の目となる可能性を秘めている。

 

 

4年ぶり単独出場 いずみ

「夢のよう」

 いずみが2019年以来4年ぶりの単独出場。前田主将は「実感がない。夢のよう」とうれしそうに話した。
 部員は3年生2人、2年生6人、1年生5人の計13人。単独チームを組んでまだ2カ月だが、「練習の時から励まし合って絆がある」と前田。「大きな大会に出られる喜びをかみしめながら、一つ一つのアウトを取りたい」と抱負を話した。

 

開会式 4年ぶり全選手参加

応援 吹奏楽、声出し認める

 県高校野球連盟は20日までに、入場や応援の方法、試合に導入される規定などを発表した。
 今大会は4年ぶりに全出場校、選手が参加し開会式を実施。昨年、禁止していた大声での応援を認め、吹奏楽、声出しなど従来の応援を認める。
 全日有観客で実施し、7月8日の開会式、開幕試合は入場無料。9日以降の全試合が有料で、入場料は一般800円、身分証を提示した中高生は200円。小学生以下は無料。入場券は各球場で当日券を販売する。入場時の検温や入場カードの提出は行わない。
 天候不良などで試合が中断した場合、翌日以降に中断時点から試合を再開する「継続試合」を導入。延長十回からはタイブレーク制度を採用。九回終了時点で同点の場合、十回表から無死一、二塁の状態で開始する。

 

=埼玉新聞2023年6月21日付け6面掲載=

 

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