準々決勝・九州国際大付(福岡)に6-3で勝利
決勝懸け30日に近江(滋賀)戦
<九州国際大付戦評>
浦和学院は2度追い付かれたが、八回鍋倉の3ランで九州国際大付を振り切った。一回に金田の適時打で先制。1―1の六回に
伊丹のソロと鍋倉のタイムリーで2点勝ち越すが、八回に同点とされた。その裏、四球と安打で1死一、二塁とし、鍋倉が右翼席に決勝アーチ。先発宮城は八回途中まで3失点にまとめ、2番手金田が後続を抑えた。
局面で浦学魂体現
2度同点とされても主導権は簡単に渡さない。浦和学院が終盤まで意地を見せ、7年ぶりに4強入りした。
「自分のプレーでチームを変えてやるぞと魂(メンタル)が大事だよ」。日々の練習から森監督が選手たちに伝えていた言葉を体現するように、一人一人が浦学魂を発揮した。
1―1の六回、先頭打者の2番伊丹が内角低めの直球を左翼方向へはじき返した。「ファールにならないか心配だった」という打球は、ポール上部を直撃。伊丹の本塁打で勝ち越すと、後も続き2点をリードした。
だが、八回の守りでピンチに直面。1点差まで縮められ、なお2死満塁で2番手金田が4番佐倉に左前打を許し、三塁走者が生還して同点。さらに二塁走者が逆転を狙い、三塁ベースを蹴って本塁へ。それを阻止しようとする左翼手小林から好返球が捕手高山のミットに吸い込まれ、タッチアウト。ビッグプレーが窮地を救った。
ピンチの後に好機が訪れる。その裏の攻撃、1死から伊丹の四球、金田の左前打で一、二塁とし、4番鍋倉が内角の直球を振り抜くと、打球は右翼方向へ。フェンス直撃かと思われたが、打球の勢いは衰えずにスタンドインし、決勝3ラン。この一発が勝利を手繰り寄せた。
森監督は大会前に「三本の矢で脳の活性化と体づくりはいいけど、メンタル面がまだまだ」と心配していた。だが、甲子園で試合を重ねるごとに選手たちは成長し続けている。森監督は「選手が本当に頼もしい。次戦もしっかり準備したい」と力強く語った。
新生・浦和学院が甲子園で満開の桜を咲かせるための大冒険は続く。
=埼玉新聞2022年3月29日付け9面掲載=
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