硬派な論説に定評がある県立川越高校新聞部。1950年に創刊され、今年75周年を迎える。昨年6月には創刊400号記念特集も組んだ。優秀賞受賞に阿部大地部長(2年)は、「率直にうれしい。取材対象者をはじめ、部員らの協力に感謝したい」と喜びつつ、「さらに上を狙いたい」と、意欲を見せた。
「部説」と称し、毎号1面の肩位置に置かれる同校の論説。「情報・報道に対する意識」「熟思・AIの行く末」「選択・川高生に塾は必要か」など、見出しだけ拾っても意気込みや内容の濃さが伝わる。阿部部長は、「執筆者は立候補で決める。編集会議で号ごとにテーマを出し合い、みんなで話し合った上で書いている」という。
阿部部長が印象に残っている紙面は、学校のごみ問題を取り上げた企画。文化祭「くすのき祭」の時、飲食のプラスチック容器などの処理が生徒の間で問題になったため特集した。「分別の実態や美化の問題を担当の先生方に取材した。費用面なども明らかにした」と、手応えを語った。
月刊の新聞のほか、球技大会や文化祭時には速報を発行。文化祭ではさらに、クラスや部活の出店を紹介する冊子も作製し参加者に配った。
同校新聞部はここ数年、部員数が倍々ゲームで増えている。「勧誘に力を入れた。取材などで外部とつながれることを強調した。新聞には書きづらいが、女性とも交流できるというのは男子校にとって大きい」と明かした。今後は月1回の発行を2回に増やす予定だ。
顧問の吉田語(かたる)教諭は、「自主自立の校風があり、取材したいものをやっているので、それをサポートしている。75年400号の歴史があり、紙面が財産になっている。これからもふたをしないで自由にやってほしい」と、エールを送った。
校内のごみ分別問題や所沢北高に取材し、共学の魅力などを取り上げた紙面=2024年2月14日付、川越高校新聞
=おわり
=埼玉新聞2025年2月26日付け8面掲載=
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学校の特徴~学校からのメッセージ2024~
創立125年目となる本校では、生徒全員が「志」を高く持ち、自己実現に向けて第一志望の大学に進学すべく勉強に励んでいます。部活動や生徒会活動も盛んで、特に「くすのき祭」と呼ばれる文化祭は有名です。
【学校新聞から】
本年度の「県学校新聞コンクール」で優秀賞以上を受賞した学校と代表的な記事や紙面を紹介する。
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