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団結力で世界に挑戦 英語ディベート大会出場ー市立浦和高校

 さいたま市立浦和高校インターアクト部が、今月末からタイで開催される国際ディベート大会に日本代表として出場する。昨年12月の全国高校生英語ディベート大会では、前年の準決勝で敗れた先輩たちの悔しさをばねに、2年ぶり7回目の優勝を果たした。チーム力を強みに、国際大会での決勝トーナメント進出を目指す。

 

タイで開催される国際大会に出場する市立浦和高校インターアクト部の3年生=6日、さいたま市浦和区の市立浦和高校

 

 同部は2010年以降、何度も全国優勝を経験しているが、23年は準決勝で惜敗。当時2年だった山川こころ部長(17)は「先輩たちは夜中まで準備していて、あの試合の悔しさは忘れられない。帰り道に『来年は絶対に優勝しようね』と言い合った」と振り返る。
 全国大会でメンバー登録できるのは6人だが、それ以外の部員はディベート内容を裏付ける資料を探すなど後方から支援。試合前夜はホテルのロビーに集まり、午前3時まで資料の準備に励んだ。
 山川部長によると現在の3年生の部員数は例年の倍になるため、各部員の公式戦出場機会はこれまでより少なくなる。初めの頃はライバルとの経験の差を感じることもあったが、今では考えが変わったという。「人数が多いからこそ役割を分担でき、情報収集量も倍。仲の良さがチームの強み」
 昨年12月の決勝戦のディベートに参加した副部長の野津桜香さん(17)は優勝の瞬間について「夢じゃないかと思った。今までの涙や苦労が報われ、それを仲間と共有できる喜びを感じていた」と語る。
 3年生19人は6月29日~7月3日(現地時間)、タイで開催される国際ディベート大会に日本代表として出場する。5チームに分かれ、全員が選手として論戦を繰り広げる。目標は決勝トーナメント進出だ。
 交通費や滞在費が高騰する中、自己負担で賄うことが難しく、コーチの丹羽典子さん(53)の発案でクラウドファンディングによる資金協力を募った。現在は200人以上から目標の150万円を超える支援が集まった。「頑張ってください!」「後輩たちの活躍、誇らしいです」などとメッセージも寄せられている。
 山川部長は支援に感謝し、「多くの方が応援してくれて、日本代表としての自覚をもらった。だからこそ結果で恩返ししたい」と意気込む。

 

=埼玉新聞2025年6月12日付け10面掲載=

 

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