2023年1月13日配信
川口市立・理数が2.10倍でトップ
理数・家庭・美術など前年同期を上回る
前回記事では第2回進路希望状況調査結果のうち、普通科の動向をお知らせしました。
今回は、専門学科及び総合学科についてお伝えします。
◆専門学科は上がり、総合学科は変わらず
全日制専門学科全体の倍率は0.90倍で、前年同期の0.93倍をやや下回りました。
総合学科全体の倍率は0.92倍で、前年同期と同じでした。
※学校、学科ごとの希望者数、倍率など詳細は
⇒埼玉県教育委員会ホームページへ
以下、専門学科について系統別に見て行きます。
農業に関する学科
※カッコ内は前年同期倍率(以下同じ)
農業に関する学科は6校18学科あります。学科全体では0.91倍で、前年同期の0.93倍を僅かに下回っています。
5校7学科で1.00倍を超えています。
1.00倍を超えた7学科のうち、秩父農工科学・農業を除く6学科は女子の希望者の方が多くなっています。特に熊谷農業・食品科学や鳩ヶ谷・園芸デザインは、女子の希望者だけで定員(40人)を超えています。
工業に関する学科
工業に関する学科は14校49学科あります。学科全体では0.84倍で、前年同期の0.93倍を下回っています。
7校12学科で1.00倍を超えていますが、0.5倍以下の学科も多く、全体としては定員割れ状態となっています。
川越工業は化学科を除く4学科で1.00倍を超えており、工業高校では一番の人気校となっています。
情報技術科は6校にありますが、三郷工業技術を除く5校で1.00倍を超えています。
川越工業と新座総合技術にあるデザイン科は、例年通り高倍率となっています。
商業に関する学科
商業に関する学科は17校29学科(系含む)あります。学科全体では0.76倍で、前年同期の0.85倍を下回りました。
5校5学科で1.00倍を超えていますが、0.2~0.3倍の学科もあり、全体として定員割れ状態となっています。
情報処理科は10校にありますが、うち3校が1.00倍を超え、3校が0.90倍を超えています。商業系なら商業科より情報処理科という流れが出来ているようです。
家庭に関する学科
家庭に関する学科は4校8学科あります。学科全体では1.13倍で、前年同期の0.94倍を上回っています。
上記のほか、越谷総合技術・食物調理と鴻巣女子・保育も1.08倍と定員を上回っています。現状定員割れ状態の越谷総合技術・服飾デザイン(0.95)と秩父農工科学・ライフデザインも人数的にはそれぞれあと2人で1.00倍に到達します。家庭に関する学科は、他の専門学科ほど大きな落ち込みはありません。
外国語に関する学科
外国語に関する学科は7校7学科あります。学科全体では0.98倍で、前年同期の1.06倍を下回っています。
1.00倍を超えているのは上記2校だけです。
募集定員は和光国際のみが2クラス80人で、それ以外の学校は1クラス40人です。
春日部女子、越谷南は0.98倍、南稜は0.95倍ですが、希望者の人数で見るとそれぞれ39人、38人と1.00倍まであと僅かです。越谷南、南稜は普通科が高倍率となっているので、本番では第二志望の受験生が外国語科で合格する可能性があります。
理数に関する学科
理数に関する学科は7校7学科あります。学科全体では1.65倍で、前年同期の1.54倍を上回っています。
7校7学科すべてが1.00倍を上回っています。特に、川口市立、大宮北、熊谷西が前年同期を大きく上回っています。
その他の専門学科
総合学科
総合学科は9校9学科あります。全体倍率は0.92倍で、前年同期と同じでした。
1.00倍を超えているのは上記3校のみです。
総合学科は各校の定員に大きな差があります。もっとも規模が大きいのは320人定員の久喜北陽です。次いで280人の滑川総合、240人の川越総合、200人の幸手桜、進修館、寄居城北、120人の小鹿野、吉川美南と続き、もっとも小さいのは80人の誠和福祉です(定員と募集人員は異なる場合があります)。
吉川美南(0.97)、進修館(0.95)、久喜北陽(0.93)は、僅かな定員割れなので、今後の受験生の動き次第で1.00倍を超える可能性があります。誠和福祉(0.52)、小鹿野(0.31)は厳しい状況です。
本日は専門学科、総合学科の動向についてお伝えしました。
(教育ジャーナリスト 梅野弘之)
=「埼玉新聞社 高校受験ナビ」オリジナル記事=
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