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炭素税をテーマに討論の授業ー県立浦和高校

 さいたま市浦和区の県立浦和高校で17日、税制に関するディベート授業が行われ、炭素税を導入すべきかどうかをテーマに白熱の議論を交わした。
 討論は2013年から浦和高校で毎年行われている税に関する授業の一環で、生徒たちは10日に関東信越国税局(同市中央区)の職員から国の財政や税制に関する講義を受けた上で臨んだ。

 

炭素税の是非について熱い議論を交わす生徒ら=17日、さいたま市浦和区の県立浦和高校

 

 今回のテーマは「2050年までに地球温暖化につながる二酸化炭素など温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするため、新たに炭素税を導入すべきかどうか」。
 参加したのは「公共」の科目を履修する2年2、3組の生徒78人。ディベーター(討論者)は、肯定側と否定側4人ずつのグループに分かれて、割り当てられた立場の正当性をそれぞれ3分間でアピール。ほかの生徒らは審判役となり、議論された内容を客観的に見て、どちら側の主張に説得力があったかを判定した。それぞれの意見は立論、質疑、反論、反駁(ばく)の順に発表された。
 炭素税という難しいテーマに生徒たちは「産業の空洞化」や「逆進性」などの視点で主張を述べ、議論は白熱。2組は25対3で、3組も18対11でそれぞれ否定派が勝利した。
 浦和税務署の大竹泰彦署長は「社会課題の正解は一つではなく時代に応じて変化していくもの。自分の考えに固執せず物事を多角的に見る習慣を今後も身に付けてほしい」と講評した。
 否定派で参加した野崎翔太郎さんは「炭素税について初めて調べたが、否定派の方がやりやすかったかも」と振り返り、肯定派の岩見幸一郎さんは「結構準備してきたので悔しい。でも相手の反論で痛いところを突かれたので納得はいく」と話していた。

 

=埼玉新聞2023年10月18日付け4面掲載=

 

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