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全国高校ラグビー 川越東 善戦も敗退

光泉カトリック(滋賀)に19-31

川越東―光泉カトリック 前半8分、フランカー柴田陽(中央)が守備をかわして突破する=30日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場

 ラグビーの第103回全国高校大会は30日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場で2回戦15試合を行い、ベスト16が出そろった。28日の1回戦で初の全国大会白星を挙げた埼玉代表の川越東は、光泉カトリック(滋賀)に19―31で敗れ、初の16強入りはならなかった。
 0―7の前半8分、フランカー柴田陽が突破しゴール手前に持ち込むと、ロック松本がラックから飛び込みトライを決めた(ゴール成功)。しかし、相手のスピード感ある攻撃にてこずり、前後半で5トライを奪われ31失点。後半15分にロック小泉、27分にFB南雲が追加点を挙げたが追い付けなかった。
 望月監督は、花園常連校と互角に渡り合った選手たちを「最高のチームだった」と目を赤くしたたえた。

 

勇猛無比 貫くも涙

川越東―光泉カトリック 前半8分、川越東のロック松本がトライを奪う

 初の花園第1グラウンドでチームスローガンの「勇猛無比(ゆうもうむひ)」通り勇敢に攻め抜いた川越東だったが、光泉カトリックのスピードの前に惜敗した。望月監督は「1年間求めてきたラグビーを発揮してくれた」と最後まで走り続けた選手らをたたえた。
 先制を許した前半8分、フランカー柴田陽が4人を抜き去り約10㍍ゲイン。ロック松本が「相手が一番気を抜くところ。取ることしか頭になかった」とラックを組む瞬間に抜け出し同点とした。
 後半15分にラインアウトモールからロック小泉がトライ。27分にはFB南雲が追加点を挙げた。主将の寺山は「勝つことしか考えていなかったし、十分戦えた部分はあった」。3トライを奪うなど花園常連校と互角に渡り合ったが、要所要所で相手の素早さやフィジカルが上回った。
 「もっとエリアを取りに行かないといけなかった。パスを回しすぎた」とSO田中大。キックでラインを押し上げたかったが自陣でプレーする時間が長くなり、相手に計5トライを献上。初のベスト16を前に涙をのんだ。
 今チームは1986年の創部以来初の県内4冠を携え、1回戦では同校初となる全国大会での白星を挙げて川越東の歴史を塗り替えた。目標の年越しにあと一歩届かなかったが、「素晴らしい時間を共にできて幸せだった」と指揮官。主力の3年が築いた経験という財産を次につなげる。

 

チームをけん引「最高の思い出」
共同主将の高尾

後半4分、フランカー高尾(左)が体を張ってボールを奪う

 共同主将としてチームをけん引してきたフランカー高尾が、勝負の一戦で誰よりも体を張った。「目標まであと一歩。やり切るしかなかった」と果敢なタックルを連発。最後までハードワークで相手に立ちはだかった。
 前半の守備では頭を打ち記憶を飛ばした。サインもままならない状態で、主将の意地を見せボールを奪い、プレーでチームを鼓舞するも及ばず。「できる限りのことをやって引っ張っていけた。最高の思い出になった」と、背番号6は最後まで頼もしかった。

 

2戦連続トライ 再起誓う2年生
FB南雲

 2年のFB南雲が花園で二つ目のトライを挙げた。14―31と後がない後半27分に、「自分のミスから失点が続いて絶対取らなくちゃいけないと思った」と22㍍ライン左中間からつないだパスをインゴールに持ち込んだ。
 1回戦でもタックルを受けながら力強いトライを決め、下級生ながら得点源となった。展開ラグビーを支えてきた3年が引退を迎え、「悔しい思いはもうしたくない。来年は自分がチームを引っ張れる存在になりたい」。悔し涙を目にため再起を誓った。

 

=埼玉新聞2023年12月31日付け1、11面掲載=

 

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