「おお 埼玉 埼玉 輝く埼玉」―。県庁の代表電話保留音としても親しまれる埼玉県歌(岸上のぶを作詞、神保光太郎補作、明本京静作曲)の合唱音源が生まれ変わる。埼玉会館小ホール(さいたま市浦和区高砂)で5日、県立浦和第一女子高校の音楽部員50人が、県歌の音源更新のための合唱収録を行った。音源の更新は12年ぶりとなる。
埼玉県歌を合唱する浦和第一女子高校の音楽部員ら=5日、さいたま市浦和区高砂の埼玉会館小ホール
県歌は1965年制定。公募で選ばれた岸上さんの詞は、県の自然や文化、産業を描き、埼玉に生きる県民の活力を表現している。現在は保留音での使用のほか、県庁の「仕事始めの式」などで歌われる。2023年の映画「翔(と)んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~」でも登場し、話題を呼んだ。
音源更新に当たって白羽の矢が立った浦和第一女子高校音楽部は、昨年10月に行われた全日本合唱コンクール全国大会(高校部門Bグループ)で金賞を受賞した実力校で、今年1月の仕事始めの式でも、開式前の県歌合唱という大役を任されていた。
収録に臨んだ同校2年で音楽部部長の藤沢彩奈さん(17)は「(県歌は)パワーがみなぎる歌。今後多くの方に聴かれる曲を歌えることに大きな喜びを感じる」と語った。
合唱を聴いた大野元裕知事は「この歌は県立高校、県庁、スポーツ大会などで歌われ、聴かれる。皆さんの声が(聴いた)人たちの人生の一ページを彩る」と感動していた。
県民広聴課などによると、今回収録した音源は4月を目途に代表電話保留音として使用を開始する予定。またCD化し、主に庁内向けに貸し出しを行う。県ホームページから聴くこともできる。
=埼玉新聞2024年3月7日付け14面掲載=
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