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幸手桜高校の生徒とパン店「プルミエール」クリスマスパン共同開発

力作33個30分で完売

試行錯誤4カ月

 幸手市の県立幸手桜高校の生徒8人と市内のパン店「プルミエール」が共同開発したクリスマスのパン「ローズアップル」が完成し、21日に東武幸手駅で行われたイベントで販売された。4カ月かけて試行錯誤を重ねた力作で、用意した33個が30分で完売。限定商品だが、レシピを活用して幸手市商工会が主催するイベントでの販売も検討されている。

クリスマスをテーマにしたパン「ローズアップル」をアピールする幸手桜高生とプルミエールの己谷茂さん(前列右)=21日午後、幸手駅

 

 ローズアップルは薄く伸ばした生地にスライスしたリンゴ、バター、アーモンドなどを並べて巻き、型に入れて焼き上げたアップルパイ。リンゴの爽やかな風味がサクサクとした食感の中から広がり、焼き色の濃淡がバラの花びらを立体的に表現している。
 連携する同商工会から支援を受け、3年生のマーケティングの授業で商品開発に取り組むことになり、9月から準備を開始。生徒たちは企画から携わり、同店を訪れてパン作りの現場を見学し、ターゲットや価格の設定などについて学んだ。「SNS映え」を意識した見た目と作りやすさのバランスを考慮し、クリスマスに合わせて聖母マリアにちなんだバラとリンゴをモチーフにすることに。幸手駅構内自由通路で行われた「改札口マルシェ」に出店し、1個300円で販売した。
 参加した池沢音流(ねる)さん(17)は「一つの商品を作るのに、たくさんの手間と時間がかかっていることが分かった。よくできたと思ったが、予想より早く売り切れてびっくりした」と笑顔。伊藤愛彩(あや)さん(18)は「どうやったらお客さんに買ってもらえるかを考え、見栄えを重視した。衛生管理など家で作るのとは違った部分も含めてとても勉強になった」と目を細めた。
 生徒たちと商品開発に取り組んできた同店の己谷茂さん(70)は「若い人ならではのひらめきを感じることが多かった。ほかでは作っていないものを一緒に考え、良いパンが完成した」と話した。

 

=埼玉新聞2024年12月25日付け10面掲載=

 

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