北関東高校陸上　最終日　結果

女子三段跳び　田口（国際学院）大会新で連覇
女子１６００㍍リレー　伊奈学園に栄冠

（最終日、１９日・山梨ＪＩＴリサイクルインクスタジアム）

　北関東高校陸上の最終日は１９日、男女計１１種目の決勝などを行い、県勢は３種目で頂点に立った。
　女子三段跳びは田口侑楽（国際学院）が１２㍍５４の大会新記録で２連覇を達成した。同１６００㍍リレーは伊奈学園（新井、春木、吉永、伊東）が３分４９秒２１で栄冠に輝いた。同砲丸投げは米川佳里奈（西武台）が１２㍍５４で初優勝した。
　各種目の上位６人（女子棒高跳び、三段跳び、ハンマー投げは４人、男女競歩は５人、男女混成種目は３位までと４～６位の全国記録上位５人）までが全国高校総体（８月２～６日・北海道）に出場する。

１本目で他を圧倒

女子三段跳び決勝　１２㍍５４の大会新で２連覇を達成した国際学院の田口侑楽

　女子三段跳びは国際学院の田口が１本目で１２㍍５４の大会新記録をたたき出し、２連覇を達成した。「体への負荷を考えて本数を減らしたかった。１本目でインターハイに向かえる記録を残せたので良かった」。ハイレベルな跳躍で他を寄せ付けず、確実に全国への切符を手にした。
　「いつもはファウルが多くていい記録が出ない」と不安を口にした１本目だが、安定した助走から大きなホップ、スピードを維持したステップから好記録が生まれた。「これまでの競技で走りの感覚をつかめていた」
　２、３本目をパスして自己ベストを狙った４本目。「目標は１２㍍９０だった。いいジャンプができた」と手応えを感じた跳躍だったが惜しくもファウル。右足首の不安からここで競技を終えた。
　「最近は安定して１２㍍後半が出せるようになった」と、５月の県高校総体は自己ベストの１２㍍８１で県高校新を樹立し優勝。今月３日に行われたＵ―２０（２０歳以下）日本選手権でも１２㍍６０で頂点に立ったが、現状に満足しない。「まだまだ記録を伸ばせると思う。インターハイでは１３㍍台を出して優勝したい」とさらなる飛躍を誓った。

「信じる絆」喜び爆発

女子1600㍍リレー決勝　３分４９秒２１で優勝した伊奈学園の１走新井（右）からバトンを受けた２走春木（右から２人目）が走り出す

　女子１６００㍍リレーは伊奈学園が現チームのベストを更新する３分４９秒２１で優勝。チームリーダーで４走伊東の「メンバーそれぞれを信じる絆がチームの強み」という言葉に選手たちはうなずくと、喜びを爆発させて感極まった。
　１走の新井が「スタートがうまくいったことで落ち着いて走れた」と１位の快走。２走春木は「後ろとの差をつけてバトンを渡したかった」と後続とのリードを広げた。３走の吉永は「エースの伊東に託すだけ」と粘り強い走りを見せて２位でバトンをつないだ。
　アンカーの伊東は「とにかく抜かないとという思いで前半からスピードに乗れた」とスタート直後に前を行く共愛学園（群馬）の走者をかわすと、トップでゴールを駆け抜けた。
　全国大会に向けて伊東は「このメンバーだったら決勝に行ける。あと少しの期間でもう一段階レベルアップしたい」と決意を語った。

女子砲丸投げ　米川（西武台）初Ｖ
抜群の安定感

　安定した投てきを見せた西武台の１年米川が１２㍍５４で初優勝。１投目で１２㍍１０と上々のスタートも「安心してしまった」と、１１㍍台にとどまった２投目、３投目を反省。気持ちを切り替えた４投目に自己ベストをマークした。
　決勝に残った西武台の２人の先輩の存在を勝因に挙げた。「練習みたいな感じだった」とリラックスして競技に集中。２位の２年川上は「（西武台勢の）ワンツースリーを目指して臨んだ。強い仲間が刺激になる」と話す。
　全国大会に向けて米川は「１３㍍台を投げてベスト８に入る」と力強く語った。

筋トレの成果出た
男子円盤投げ２位・藤本未遠（岩槻商）の話

　６投目で１位に立ったので２位という結果は悔しい。投てきの中では細い方なので毎日筋トレをしている成果が出たと思う。インターハイでは自己ベストを更新して入賞したい。

自分の走りできず
女子１００㍍障害２位・清水望生（昌平）の話

　自分の走りができずタイムが出なかったので悔しい。直前にけがをして練習が足りずに体力不足だった。インターハイまでに体を仕上げて１３秒６０を目標に入賞を目指したい。

自己ベスト出せた
女子三段跳び２位・磯山優来（聖望学園）の話

　５本目までは自分の跳躍ができなかったが６本目で自己ベストを出せたので良かった。全国では１本目から自分の跳躍をして１２㍍台を跳びたいが、初めての全国大会なのでまずは楽しみたい。

＝埼玉新聞２０２３年６月２０日付け１面、７面掲載＝

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