地元の誇り 大舞台で
11月14、15日小鹿野文化センターで開催
「第54回小鹿野町歌舞伎・郷土芸能祭」(11月14、15日・小鹿野文化センター)に向けて、小鹿野高校(小泉勝校長、生徒数82人)の生徒6人が、地元の伝統芸能「小鹿野歌舞伎」の練習に励んでいる。同高として郷土芸能祭に出演するのは18年ぶり。発案した3年生村上快さん(17)は「失敗などは考えずに楽しんで演じて、多くの人に見てもらいたい」と意気込んでいる。

本番の郷土芸能祭に向け、保存会の新井安行さん(左から2人目)の指導を受けながら、稽古を繰り返す小鹿野高校の生徒たち。左端は村上快さん=小鹿野文化センター
生徒たちが郷土芸能祭に臨むことになったのは、同校の「総合的な探求の時間(国際・伝統班)」の授業がきっかけ。地元出身の村上さんが「歌舞伎をやったことのない人にも、あの楽しさを味わってほしい」と提案したのが始まりだった。文化祭での発表を目標に準備を進めるうちに、小鹿野歌舞伎保存会の指導を受けられることになり、一気に郷土芸能祭の舞台へと道が開けた。
会場となる舞台では、生徒たちの気迫に満ちた声が響いた。本番さながらの衣装に身を包み、傘を手にした見えの切り方や独特の言い回しを繰り返す。村上さんが細かくアドバイスすると、歌舞伎役者未経験のメンバーも真剣なまなざしでうなずき、立ち居振る舞いの確認をしていた。指導する保存会の新井安行さん(75)も「みんな本気でやっていて教えがいがある。当日も堂々と演技をしてもらいたい」と期待を込めていた。
村上さんは子どもの頃から地元で役者を務め、「自分にとっての誇り」と胸を張るほどの歌舞伎好き。当日は自身が華やかな役を演じたいという思いもあったが、あえて一味を捕らえる「捕手(とりて)」役に回る。「伝統文化を広めるために、やったことのない人に表に立ってもらいたい」と、脇役に徹してメンバーを支えるつもりだ。
生徒たちは、11月15日午前11時ごろから、青砥稿花紅彩画「白浪五人男 稲瀬川勢揃之場」を演じる。出演するのは、五人男を演じる小林晄大さん、高橋徠央さん、根岸葵さん、新井優奈さん、山中隆総さんの5人に、捕手役の村上さんを加えた計6人。入場無料。
問い合わせは、埼玉県芸術文化祭小鹿野町実行委員会事務局(☎0494・75・0063)へ。
=埼玉新聞2026年10月16日付け13面掲載=
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