浦和学院高校
県内5季連続優勝―。今夏、浦和学院には埼玉高校野球で誰も成し遂げることができなかった偉業が懸かっている。選抜大会以降、チームは公式戦で1度も負けておらず、県内では昨春から25連勝中。周囲からの期待と負けたら終わりの重圧はあるはずだが、森監督は「貪欲に偉業へ挑戦するだけですよ」と平常心で語る。
史上初の県内5季連続優勝を目指し、気合を込めて練習する浦和学院の選手たち=浦和学院グラウンド
5月の春季関東大会優勝後、チームは昨年と違う夏前を過ごしていた。例年は、大会前まで時間が許す限り練習に打ち込み、厳しさを乗り越えることで自信に変えていた。だが、今年は強化期間として1週間を設定。残りの期間は、全体練習を2時間以下に抑え、自主練習の時間を増やした。この理由を指揮官は「メリハリが必要。アスリートとして夏にピークを持っていくために調整してもらいたい」と説明した。
6月4日、強化期間の初日を迎えた。掲げられたテーマは〝元祖浦学〟。昨夏に勇退した森士(おさむ)前監督が掲げていた三原則である「基本に忠実・積極的精神・100%全力」を再現。新監督になってから廃止した朝練習を復活させ、1日1000スイングのメニューやマラソンなどを実施し、7日間で計100㌔を走ったという。4番の鍋倉は「1週間と決まっているから手を抜かずに全力を出し切れる」と振り返った。
強化期間後は、練習試合を行い、選抜大会4強の国学院久我山を20―6、二松学舎大付(ともに東京)を4―2で下すなど勝ち癖を付けている。
昨秋に就任してから常々、森監督は「全ては夏のために」と口にして夏の王者にこだわってきた。そして集大成の夏を迎える。「高校球児にとって勝負は夏。プレッシャーもあるけど一番覚悟を持って戦いたい」。3番金田は「どんな相手でも1点差で勝てばいい」と勝利に貪欲だ。埼玉高校野球の歴史に名を刻むため、147チームの頂点は誰にも譲らない。
=埼玉新聞2022年7月2日付け7面掲載=
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