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【高校野球】シード16校 戦力分析(4)

Aシード
山村学園

自慢の長打力で理想の展開に持ち込む山村学園の3番坪井

 

夏を勝ち切る継投

  昨秋の地区代表決定戦で敗退した屈辱からはい上がり、今春は県大会準優勝、続く関東大会ベスト4と結果を残した。それでも岡野監督は「夏も取りこぼさないでいくことを大事にしたい」と昨秋の反省を忘れない。
 今春は11試合中、8試合が先制して逃げ切るパターンで勝利した。理想の展開に持ち込んだのは、坪井と酒井の3、4番コンビ。チームが挙げた79得点中、2人で36打点を記録するなど一発がある。7番塙、9番松野と下位には勝負強い打者がおり、抜け目がない。
 投手陣は、エース山田翼を軸に佐藤実、西川、田中らで短いイニングを継投する「マシンガン継投」を図る。先発が濃厚な山田翼は、右横手投げから駆使する制球力で凡打の山を築く。今春、急成長した捕手の山田浩のリードにも注目だ。

 

Cシード
西武台

敗戦に学んだ覚悟

 過去5度、ベスト8の壁にはね返されてきたが、今年は躍進の年になるかもしれない。河野監督は「例年と比べて力がある」と、チームを評価する。浦和学院に敗れた春季県大会を機に、勝利を重ねて成長するこれまでのチームづくりから、敗戦に学ぶ方向へ転換した。全国区の〝本当の覚悟〟を肌で感じ取った。
 チームの中心となるのは、総合力の高い投手陣だ。渡辺新、福本の両右腕は頼れる二枚看板。多彩な球種と、抜群の制球力で試合をつくる渡辺新に、ツーシームで打たせて取る投球が魅力の福本と盤石。指揮官も「立ち上がり3イニングを抑えられれば」と、勝ちパターンをイメージする。
 打線は広角に長打を放てる2年生の金田、勝負強い主将の青山ら、クリーンナップがつなぎの打線を完成させる。
 
 

 

Dシード
東農大三

強心臓で積極攻撃

 春季大会で打線が爆発。全5試合で合計47得点を挙げ、勢い十分だ。犠打の場面でも強行突破。打ってつなぐ野球を貫く積極性が武器だ。強心臓の選手らを率いる高広監督は「心も体も準備はできている。早く開幕してくれないかな」と初戦を楽しみに見据える。
 昨秋、本庄東に敗れ打撃を見直した。その成果が春の大会で開花。本塁打を出した3番加藤と4番藤野が今夏の打線をけん引する。続く5番橋本はここぞという場面の一本で好機を生みたい。
 投げてはゲームメークに優れ、スタミナも文句なしの3人。フォームの改善で球威を上げた上野と制球力にたける加藤の右腕を軸に、2年左腕の金井も先発完投の可能性がある。守備は主将橋本を中心に藤野、武藤、吉川がセンターラインで堂々と構え、連係を図る。

 

Dシード
市浦和

絆強く光る集中力

 結束の強さを前面に押し出し、3年生は14人全員がベンチ入り。鈴木監督は「応援していただくありがたみを一試合でも多く経験してほしい」と力を込める。
 昨秋の大会後に主将を任された捕手の松本がチームをまとめ、春の県2回戦でシード浦和麗明を撃破。集中を途切れさせることなく、価値ある勝利をつかんだ。
 浦和麗明を4安打完封した山崎は右横から正確にコースを突く制球力が持ち味。落差の大きいカーブを操る遊撃手吉田、直球に威力がある右翼手佐藤も投手を兼任。1年生梶は貴重な左腕として活躍が期待される。
 打線は浜崎、吉田の2年生コンビが1、2番でチャンスをつくり、中軸の金井塚、松本、小須田に託す。7番中川も長打力があり、効率よく得点を重ねたい。

 

=埼玉新聞2022年7月6日付け7面掲載=

 

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