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メダリストが柔道指導 大宮工高と川口工高交流会

 柔道のロンドン五輪男子90㌔級銅メダリストの西山将士さん(37)が、さいたま市北区の県立大宮工業高校で、同校と県立川口工業高校の柔道部との交流会を行った。西山さんは2021年に採用コンサルティング会社を設立。「生徒と人間関係をつくる中で、キャリアの悩みについても話したい」とし、柔道の指導だけでなく、生徒の進路についてもアドバイスをできるよう、継続的に交流を続けるという。

 

五輪出場時の柔道着で生徒と乱取り稽古をする西山将士さん(左)=さいたま市北区

 西山さんの出身校である国士舘大学に大宮工業高の卒業生がいたことがきっかけで実現。部員らは西山さんから技の講習を受けた後、乱取り稽古をした。生徒は五輪メダリストを相手に積極的に相手を申し込み、果敢に挑んだ。練習後、西山さんは部員に「成績を残すだけでなく、キャリアにも柔道をうまく生かしていけるといい」とアドバイス。「5年、10年後のことも考え、納得のいく選択をしてほしい」と思いを語った。
 大宮工業柔道部キャプテンの2年生新井康仁さん(16)は「強かった。技の入り方などが勉強になった。学んだことをしっかり練習で使いたい」と感激した様子。柔道部の監督によると、部員は警察官、消防士などの公務員や、国家資格である柔道整復師になるケースが多いという。
 西山さんは30歳で現役を引退。大手鉄鋼メーカーで5年間の営業経験を経て独立し、転職支援、企業向け組織コンサルティングを行う「Prover」を立ち上げた。今後も同校などの工業高校を中心にキャリア支援をしていく予定。

 

=埼玉新聞2023年1月28日付け10面掲載=

 

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