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公認会計士21歳で合格 母校へ報告

 県立上尾高校卒業の吉田凜さん(21)=さいたま市見沼区=が合格率7・7%の難関、公認会計士試験に合格し、母校を訪れ、嶋村秀樹校長らに報告した。吉田さんは「3年間ずっと勉強していたので、合格できて安心した。本当にうれしい」と柔らかな表情で喜んだ。嶋村校長は「卒業後3年での合格は素晴らしい。在校生にも先輩が努力してつかみ取ったこの栄誉を伝えたい」とたたえた。

 

21歳で公認会計士試験に合格した吉田凜さん=県立上尾高校

 

 吉田さんは同校商業科在学中の2020年に簿記検定の最難関といわれる日本商工会議所(日商)簿記1級試験に県内最年少(当時)で合格。その後東京IT・会計法律専門学校に特待生で進学した。
 公認会計士試験は昨年度、初めて挑戦。「受かると思って臨んだのに駄目だったので、すごく落ち込んだ。モチベーションを取り戻すのに時間がかかった」という。それでも今年に入ってからは生活リズムを立て直し、週の初めに時間割を決め、徹底したスケジュール管理を自分に課した。その結果、毎日10時間以上の勉強時間を確保、今回の快挙に結びつけた。
 金融庁の公認会計士・監査審査会の発表によると今年度の試験の願書提出者は1万8789人で、最終合格者は1456人。そのうち吉田さんは206位の成績だった。公認会計士になろうと思ったきっかけは上尾高校の簿記同好会。授業で簿記を学び、さらに同好会で磨きをかけた。「公認会計士資格は選択肢が広いことが魅力。大企業で働くこともできるし、開業して監査事務所を開くこともできる。将来的には独立したい」と夢を語る。
 現在所属する専門学校の研究学科を卒業後は、準大手監査法人に就職が内定している。会計、監査の専門家として経営者や公共機関、銀行などを対象にコンサルティングなどを行っていく予定。「5~6年後は海外で監査を経験したい」と将来を見据えた。

 

=埼玉新聞2022年12月14日付け14面掲載=

 

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