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全国高校ラグビー 昌平 反撃及ばず敗退

京都成章に12―40

 ラグビーの全国高校大会第3日は30日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場で2回戦16試合が行われ、埼玉代表の昌平はBシード・京都成章に12―40で敗れた。
 強豪校のスピード感ある展開力を捉えきれず、前半だけで3トライを失った。後半に気を吐き、14分にモールからナンバー8西村がトライを決めた。同18分にはWTB山口が追加点を挙げたが、序盤の大量失点が響き敗れた。
 後藤監督は「後半は昌平の時間があった。純粋にラグビーを楽しむ様子が頼もしく誇らしかった」と選手の健闘をたたえた。

 

昌平―京都成章 前半24分、昌平のCTB平岡(左から2人目)が突破を図る=30日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場

 

 昌平は京都成章のスピード感ある展開とランに手を焼き、序盤に主導権を失った。
 前半に3トライを奪われたが、後半に気を吐いた。14分にモールから押し込み、ナンバー8の西村がトライ。18分にはWTB山口がキックしたボールを自ら押さえ、追加点を挙げた。後半は12―19と互角の内容を見せた昌平だが、京都成章の勢いを止められず反撃もここまでだった。

 

聖地で全力の達成感

 花園の地に爪痕を残す奮闘だった。過去3度の挑戦では、全て2回戦で大敗だったが、今回はシード校相手に初の2トライを奪った。後藤監督は「選手たちは頼もしかった。監督として感謝している」とたたえた。
 高校日本代表候補のSO本橋を中心とする京都成章の展開力を前に、FB浜田は「1本取って、相手をゼロで抑えようとやったが、やっぱり強かった」。前半に3トライを奪われ、防戦一方になった。
 0―21で迎えた後半。昌平フィフティーンは指揮官の「押す気持ちがあれば絶対に勝てる」という言葉を胸に立て直した。同14分、ゴール前で相手の反則により好機が広がる。FW陣全員が「押せる」と判断し、力強いモールから念願のトライを決めた。
 チームが勢いづくと同18分には、WTB山口が追加点を挙げた。後半は強豪相手に12―19と互角の戦いを見せたが、Bシード校の壁は越えられなかった。「全員が心からラグビーを楽しんで、自分たちのラグビーが存分に発揮できた」と浜田。ノーサイドの笛が鳴ると、選手らの顔は悔しさよりも達成感に満ちていた。

昌平―京都成章 前半23分、昌平のロック石坂(右下)らFW陣がタックルで足止めを図る

 

 

大きな収穫 夢は後輩へ
FB浜田

 「自分たちがやってきたことは間違っていないということが証明できて楽しかった」。キックで昌平ラグビーを支えた副主将のFB浜田は、シード校に食らいついた後半の守備を誇らしげに語った。
 昌平は4度の出場全てで2回戦敗退を喫したが、今大会は1年WTB山口が2トライを挙げるなど下級生が活躍し、収穫も大きい。浜田は「差は年々縮まっている。この経験を無駄にしてほしくない。自分たちを越え、2回戦を突破してもらいたい」と後輩たちに夢を託した。

 

花園で躍動「学び生かす」
CTB平岡

 1年時からスタメンを経験し、縦の強さを生かした突破力でチームをけん引してきたCTB平岡は「楽しかったな。もうちょっとやりたかった」と、悔しそうに笑った。
 3年連続の花園2回戦。この日も誰よりも突破を図り陣地を押し上げた。だが、「ブレークダウンの攻防で一番(差を)感じた」と圧倒された。「花園は高校でラグビーをやる上での道しるべだった」と振り返り、「改めて学んだことが多かった。大学でも続けるのでそこで生かしていきたい」と高校ラグビーを締めくくった。

後半18分、昌平のWTB山口がキックしたボールを自ら確保しトライを決める

 

 

=埼玉新聞2022年12月31日付け1面、11面掲載=

 

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