23日から県営大宮など4球場で
23日に開幕する春季県高校野球大会の組み合わせ抽選会が19日、上尾市のスポーツ総合センターで行われ、出場50校の対戦相手が決定した。今春の選抜大会4強で昨春から県内公式戦20連勝中のAシード浦和学院は、初戦の2回戦で本庄と顔を合わせる。
昨秋の県大会準優勝でAシードの花咲徳栄は庄和と対戦。同4強でBシード勢は上尾が与野、聖望学園が市川越とぶつかる。このほか同8強のCシード勢は、大宮東が南稜と慶応志木の勝者と、浦和麗明は市浦和と、浦和実は八潮南と、川越東は細田学園と白岡の勝者とそれぞれ対戦する。
大会は、県営大宮など4球場で実施。順調に日程を消化すれば、5月4日に県営大宮で決勝が行われ、上位2校が春季関東大会(5月21~24、28、29日・栃木)に出場する。また、16強が今夏の第104回全国高校野球選手権埼玉大会のシード権を獲得する。
県大会からは有観客で実施。全試合が有料で名前、連絡先など「入場者カード」を記入の上、一般500円、身分証明書を提示した中高生200円。引率された少年野球・中学生チーム(引率者・保護者有料)、障害者(障害者手帳の提示)と介添者1人、小学生以下の入場は無料。
徳栄、上尾、聖望追う
選抜大会4強で県大会4季連続優勝を狙うAシード浦和学院の総合力が頭一つ抜けている。追うAシード花咲徳栄、Bシードの上尾と聖望学園も投打に力があり、春日部共栄、山村学園、西武台はノーシードから上位をうかがう。
浦和学院は、選抜大会で登板した宮城、金田、浅田、芳野のほかに野口、月野が台頭して投手陣が豊富。打線は伊丹、鍋倉、高山の上位が相変わらずの破壊力がある。
3年ぶりの頂点を狙う花咲徳栄は最速140㌔超えのエース金子に次ぐ存在として、飯島、鈴木、熊倉が名乗りを上げた。打線は前田、山田、上田の5~7番が好調だ。
公立勢で唯一、昨秋の県大会4強に名を連ねた上尾は、制球力のあるエース倉持と川口が安定感抜群。金丸、駿河、中村の3~5番を中心につなぐ意識が高い。聖望学園は江口、上石の巧打者がそろい、岡部、北原、東山と投手陣が強化されて総合力がある。初戦で市川越とぶつかる。
春日部共栄は真っすぐに切れがある広瀬に吉川、榊原と投手陣の出来が重要。昨夏の経験者がそろう山村学園は打線に坪井、酒井と長距離打者が並ぶ。西武台は最速145㌔の渡辺とコントロールが持ち味の福本が試合をつくる。叡明との初戦は1回戦の注目カードだ。
北本の小櫃、浦和麗明の吉川に大宮東の清水、高橋亮、吉田と各校に好左腕がそろい、活躍に注目したい。
※春日部共栄・榊原投手の「榊」の「示」部分は「ネ」
総力戦展開し春の頂点狙う
―浦和学院-
県大会4季連続優勝を目指す浦和学院の森監督は「コンディションのいい選手を起用して総力戦で春の頂点を狙う」と闘志を燃やす。選抜大会後に見られた選手たちの疲れも少しずつ回復し、日大三島(静岡)などの実力校と練習試合を行って戦闘態勢を整えた。
選抜大会で4強入りした実績に加え、昨春から県内公式戦20連勝中と周囲の注目度は高い。主将の八谷は「県内で負けてはいけない覚悟は持っている。浦和学院の野球を見せつけたい」と気合十分だ。
3年ぶりVへ投打に新戦力
―花咲徳栄-
昨秋準優勝の花咲徳栄は、完成度の高い右腕金子に次ぐ投手の育成に注力。右上の鈴木、左横の熊倉、2年生左腕飯島の3人が台頭した。岩井監督は「投手、野手とも顔触れが変わり、安定した戦いができるか」と3年ぶりの頂点を見据える。
打線は冬を越えてスイングの鋭さが増し、注目株は2年生のリードオフマン斉藤。思い切りのいい打撃と走力を兼ね備える。主将の山口祥は「培ってきた力を示す」と、個々の成長を掛け合わせたチーム力向上に自信をにじませた。
=埼玉新聞2022年4月20日付け7面掲載=
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