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選抜高校野球 浦和学院 決勝逃す

延長11回 近江にサヨナラ負け

 

 第94回選抜高校野球大会は第10日の30日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で準決勝が行われ、7年ぶり4度目の4強入りした浦和学院は、近江(滋賀)に延長十一回の末、2―5でサヨナラ負けし、9年ぶりの決勝進出を果たすことができなかった。

 浦和学院は四回無死二、三塁から4番鍋倉の一塁強襲の内野安打で先制。続く5番高山の右前適時打で2点目。その後は、相手エース山田の直球とフォークに苦戦し五回以降2安打に抑えられて、追加点を奪えなかった。

 投手陣は、先発浅田が4回4安打1失点にまとめ、芳野、金田に継投。2―1の七回1死三塁から3番手金田が相手にスクイズを許して同点に追い付かれると、延長十一回に1死一、二塁からサヨナラ3ランを浴びた。

 

相手の気迫一枚上手

 浦和学院・森監督「相手の気迫が一枚上手だった。山田君は最後まで球の質を落とさなかった」

自分らの野球できた

 浦和学院・八谷主将「負けたが、自分たちの野球はできた。一本出さないといけないところで出せる打撃力をつけたい」

 

準決勝 浦和学院―近江 延長戦でサヨナラ負けを喫し、近江の選手と健闘をたたえ合う浦和学院ナイン=30日、甲子園球場

 

「胸を張って」「夏に期待」

 第94回選抜高校野球大会の準決勝に進出した浦和学院は近江(滋賀)に敗れ、9年ぶりの決勝進出はならなかった。浦和学院では部活動で登校していた生徒らが食堂に集まり、メガホンを手に画面越しに選手たちを応援。大舞台で粘り強くプレーした選手たちの健闘をたたえ、「胸を張って帰ってきてほしい」「夏に向けてまた頑張って」とねぎらった。

母校の試合を見守る生徒ら=30日午後、さいたま市緑区代山の浦和学院高校

 

生徒ら画面越しにエール

 この日、浦和学院の食堂には女子ソフトボール部やサッカー部、テニス部など約80人の生徒が集まり、スクリーンの前で試合開始を待った。

 女子ソフトボール部2年の冨永晴美さん(17)は「どんなプレーが見られるのか楽しみ」。女子ソフトボール部は野球部のグラウンドを一部借りて練習している。2年の中田颯希さん(17)は「間近で練習しているところを見ていたので、頑張ってほしい」とエールを送る。

 試合は四回表、主砲の鍋倉和弘選手の適時打で浦和学院が先制。その後も1点を追加し2―0とすると、生徒らがたたくメガホンの音も大きくなっていった。しかし、近江に追い付かれて延長戦に入ると一転、緊張した雰囲気に。延長十一回、サヨナラ3ランを浴びると、食堂は一瞬静まり返った。

 惜しくも決勝進出は逃したものの、中田さんは「最後まで諦めない姿勢を見せてもらえた」。同じく女子ソフトボール部2年の松沢侑愛さん(17)は「粘りが良かった。私たちも試合で粘れるようにしたい」と感化されていた。

 野球部が練習する隣のグラウンドで練習に励むサッカー部1年の井出涼雅さん(16)は「先制点が入って勝てそうだったが、(負けて)悔しい」とぽつり。同部1年の神子島陽平さん(16)は懸命にプレーする選手たちの姿から「気持ちが伝わってきた」と振り返る。「今回は負けてしまったが、夏に向けてまた頑張ってほしい。野球部に負けていられないので、自分たちも頑張りたい」

 石原正規校長(63)は「いいゲームだった。野球部員には胸を張って帰ってきてほしい。今までも頑張ってきたが、これからも頑張ってくれると期待している」と選手らの健闘をたたえた。

 

=埼玉新聞2022年3月31日付け1面・19面掲載=

 

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