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【令和3年度入試】第2回進路希望調査、結果発表される

2021年1月12日配信

私立希望者増加、公立普通科は1.19

 埼玉県教育委員会は12日午前、第2回進路希望状況調査(令和2年12月15日現在)の結果を発表しました。それによると、今年3月中学校卒業予定者数6万1742人で、このうち6万0929人(98.7%)が高校進学を希望しています。前年同期と比べ0.1ポイントの増加です。

 高校進学希望者のうち全日制希望が91.2%、定時制希望が1.4%、通信制希望が3.9%となっていますが、前年同期3.1%だった通信制希望者の増加が目を引きます。

◆県内私立希望者は増加

 全日制希望者のうち92.1%が県内校を希望し、7.9%が県外校を希望しています。前年同期に比べ県内校希望者が0.2ポイント増加しています。県外校希望の中心は都内私立ですが、人数・割合とも前年同期に比べやや減少しています。県内私立希望者は1万1281人で中学校卒業予定者数の18.3%でした。

 それに対し、県内公立希望者は4万408人で65.4%でした。ここ数年、県内公立希望者は毎年約2%ずつ減り、その分、県内私立希望者が増えています。

◆公立全体倍率1.12倍、普通科は1.19倍

 公立全体の倍率は1.12倍で、前年同期の1.15倍から大きく下がりました。普通科の倍率は1.19倍で、前年同期の1.20倍からやや下がっています。専門学科は、理数科の1.50倍を例外とすれば、軒並み1.0倍を下回っています。

◆普通科倍率トップ3は市立高校

 普通科でもっとも倍率が高かったのは市立川越(2.90倍)、次いで川口市立(2.42倍)、市立浦和(2.29倍)と、市立高校が上位を占めています。前年同期は2倍超えの学校は市立浦和のみでしたが、今回は3校に増えています。

 普通科倍率上位校は次の通りです。(※カッコ内は前年同期の倍率です。なお「40人減」は今年度の募集人員が前年度より減少していることを示します)

1市立川越 2.90(1.93)

2川口市立 2.42(1.86)40人減 

3市立浦和 2.29(2.13)

4川越南  1.99(1.68)

5浦和西  1.78(1.96)

 6大宮   1.76(1.56)

7越ケ谷  1.72(1.78)

8南稜   1.71(1.36)

9大宮北  1.70(1.78)

10越谷南  1.69(1.46)

11上尾   1.68(1.66)

12蕨    1.63(1.79)

13所沢北  1.59(1.28)

14鳩ヶ谷  1.59(1.89)

15熊谷西  1.55(1.46)40人減

16越谷北  1.46(1.10)

17川口市立・スポーツ科学 
       1.44(1.29)40人減

18浦和一女 1.41(1.40)

19川越   1.40(1.45)

20上尾鷹の台1.38(1.04)40人減

21朝霞   1.36(1.17)

22不動岡  1.36(1.33)

23川越女子 1.35(1.40)

24浦和南  1.32(1.53)

25鴻巣   1.31(1.54)

26入間向陽 1.30(1.02)

27浦和   1.30(1.54)

 以上が、倍率1.30倍以上の26校(+1コース)です。

 前年同期と比べ倍率が大きく上がっているのが、市立川越(+0.97)、川口市立(+0.56)、越谷北(+0.36)、南稜(+0.35)などです。県立浦和の1.30倍は、過去4年間連続でこの時期の倍率が1.50倍を超えていたことを考えると、同校としてはやや低倍率と言えます。本出願に向けて希望者が増えるかどうかが注目されます。

◆異例の低倍率、川口北0.89倍

 各地域の上位進学校と目される学校では、東部地区の春日部が0.99倍(1.16)、西部地区の所沢が1.23倍(1.42)、和光国際が1.29倍(1.65)、南部地区の川口北が0.89倍(1.37)、北部地区の熊谷が0.93倍(1.05)、熊谷女子が0.99倍(1.22)などとなっています。

 春日部は例年、隣接県協定による県外からの受験者がいますが、今回調査で県外生は対象となっていないので、本出願では若干の増加が見込まれます。例年この時期1.35倍程度をキープしていた川口北ですが、今回調査では0.89倍の低倍率となっています。同じ市内の川口市立の希望者増が影響しているようです。

専門学科では工業系情報技術が人気

 専門学科の倍率上位校は次の通りです。

1大宮・理数     2.18(1.38)

2久喜工業・情報技術 1.90(1.28)

3川口市立・理数     1.83(1.23)

4大宮北・理数      1.80(1.75)

5越谷総合技術・情報技術 1.75(1.65)

6大宮光陵・美術  1.65(1.80)

7杉戸農業・生物生産技術 1.65(1.65)

8川越工業・デザイン 1.80(1.80)

9越谷総合技術・食物調理 1.65(1.23)

10川越総合・総合   1.59(1.66)40人減

11浦和商業・情報処理 1.41(1.05)

12川越工業・建築   1.38(1.28)

13浦和工業・情報技術 1.35(0.85)

14川越工業・電気   1.33(1.35)

15熊谷工業・情報技術 1.33(1.08)

16所沢北・理数    1.33(1.45)

 以上が倍率1.30倍以上の学科です。理数科の倍率が高いのは例年のことですが、今年は特に工業系・情報技術科の高倍率が目立ちます。

◆私立は叡明など希望者増加

県内私立希望者(併設中学校からの内部進学者含む)は1万1281人で、前年同期よりも568人増えています。

特に増加が目立つのは次の学校です。(カッコ内は前年同期の人数です)

1叡明   371(246)+125人

2細田学園 296(183)+113人

3浦和学院 456(372)+84人

4埼玉栄  639(561)+78人

5川越東  272(198)+74人

6正智深谷 294(220)+74人

7星野   599(533)+66人

8花咲徳栄 373(329)+44人

9本庄第一 224(182)+42人

10山村学園 221(181)+40人

 私立の希望者数は、その年の附属中学校からの内部進学者数によっても変化します。また、過去2年間の入学者数が募集定員を大きく超えているような場合は、推薦出願基準を引き上げるなどして受験者を抑制する政策をとっていることも考えられます。

 公立出願は来月半ばですが、今回調査結果を参考に、早めに受験校を確定するようにしましょう。

 今回調査の詳しい内容は埼玉県教育委員会のサイトで見ることができます。

詳細はこちら

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