埼玉新聞社 高校受験ナビ

高校受験ナビ「学校レポート」- 開智高等学校(高等部)

2022年9月15日配信

 開智高等学校(高等部)の魅力を解説

 学校選びに迷っている受験生の皆さんに、確かな取材に基づいて最新の情報をお届けする“高校受験ナビ「学校レポート」”。今回は、進学指導に定評があり、埼玉県を代表する私立進学校の一つとして知られる開智高等学校を紹介します。

 

◆なぜ「高等部」という呼び方をするのか

 学校法人開智学園は小学校から大学まで首都圏で9つの学校を運営しています。

 その中で、埼玉県の高校受験生に関係が深いのは、今回紹介する開智高校(さいたま市)と開智未来高校(加須市)でしょう。

 開智高校は、「開智・高等部」と呼ばれることがあります。同じ敷地内にある「開智中学高等学校」と区別するためです。「開智中学高等学校」は中高一貫教育を行う学校であり、高校募集は実施していません。従って、高校から入れるのは「開智・高等部」だけです。「開智・高等部」と「開智中学高等学校(中高一貫部)」の二つの学校は、それぞれ独立した学校として運営されています。ですから、授業や行事や部活動は、別々に行われています。  

 埼玉県内の多くの私立高校は附属中学校を併設していますが、高校からの募集も行っています。そして、高校からの入学生(高入生)と、併設中学校からの入学生(内進生)は、クラスや授業が別々であったとしても、行事や部活動では一緒に活動するのが一般的です。その点、開智・高等部は、高入生だけの学校ですから、内進生を気にすることはありません。全員が同じスタートラインからの出発となります。

(※注:部活に関しては基本的に別々の活動になりますが、高等部・中高一貫部どちらかにしかない部もあり、その場合は高等部の部活に一貫生が、また、一貫部の部活に高入生が加入することも出来るようです)

 

◆高等部の進学実績は県下トップレベル

 今さら言うまでもありませんが、開智・高等部は埼玉県トップレベルの進学校です。

 まず今春の主な大学合格実績を見てみましょう。

 

  • 国公立合格数  65人(うち現役50)
  • 早慶上智合格数 78人(うち現役75)
  • MARCH合格数  222人(うち現役199)

 

 国公立では東大3人(いずれも現役)をはじめ、東京工業大1人、北海道大3人、東北大3人、名古屋大1人、九州大1人など難関国立に合格者を出しています。また、山形大(医)、信州大(医)、浜松医科大(医)、福島県立医大(医)、東京医科歯科大(歯)など医歯薬系にも強みを発揮しています。東大に現役3人という実績は、県立浦和(現役17人)、大宮(現役8人)に次ぐもので、浦和一女(現役3人)と肩を並べ、川越、春日部(それぞれ現役1人)といった県立伝統校を上回るものです。

 こうした数字だけでもその実力は十分に証明できますが、驚くべきは、これらの数字が卒業生240人(令和4年3月)によってもたらされた点です。公立上位進学校の卒業生数はいずれも360人です。開智・高等部は、その3分の2の人数で、名だたる公立進学校を上回る実績を上げているのです。

 

◆5年度はコースを改編

 開智・高等部は令和5年度入学生からコースの改編を行います。

  • Tコース → Tコース (変更なし)
  • Sコース → S1コース
  • Dコース → S2コース

 

 従来どおり3コースではありますが、「D」が消え、「S」が二つに分かれたので、「T」と「S」の2コースに集約されたようにも見えます。

 学校によっては、コースの違いは教育課程(カリキュラム)の違いになりますが、開智・高等部では「T」でも「S」でもベースは変わりません。つまり、どの教科・科目を週何時間学ぶかについてコースによる違いはありません。ただし、「T」「S1」「S2」は、いわゆる能力別編成となっています(入試成績及びクラス編成テストの結果による)。

 コース制を取るのは1年生までで、2年生からは「文系」と「理系」に再編成されます。「系」は本人の希望によりますが、ここでも能力別クラス編成は継続されます。

 3年生になると、「系」と能力別クラス編成は継続しますが、進学希望に合わせてⅠ類(国公立受験型カリキュラム)とⅡ類(私立専願型カリキュラム)という分類が加わります。

 このように文章で書くと一見複雑に思えますが、実はシンプルです。つまり、1年生では全員共通、2年生から「文系」「理系」に分かれ、3年生になるとさらに国公立型と私立型に分かれるという形です。ただし、前述のように一貫して能力別クラス編成が採用されます。

 クラス編成は2年進級時、3年進級時に前年までの成績により見直されるので、努力次第で上位クラスに移ることも可能です。が、それは同時に、頑張りが足りないと下位クラスに下がるということですから、そのあたりが厳しいところではあります。

 

 このように学習面では厳しさのある学校ですが、それ以外の学校生活では生徒の自主性が重んじられています。行事なども生徒の意見が取り入れられ、生徒たちが中心となって運営されます。その点では大変自由な学校と言えるでしょう。

 学業に対する厳しさと、自由な学校生活という二つの顔を持つ開智・高等部の魅力を知るため、ぜひ学校説明会等に参加してみてください。

 

=「埼玉新聞社 高校受験ナビ」オリジナル記事=

 

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