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高校野球埼玉大会 来月8日開幕 浦学は本庄東と初戦

緊張した面持ちでくじを引く各チームの主将ら=17日午後、さいたま市大宮区のソニックシティ

 

 7月8日に開幕する第108回全国高校野球選手権埼玉大会の組み合わせ抽選会が17日、さいたま市大宮区のソニックシティ大ホールで実施され、出場139チーム(150校、連合3チーム)の対戦相手が決定した。
 春季県大会を制したAシード浦和学院は初戦の2回戦で本庄東と対戦。同準優勝のAシード花咲徳栄は幸手桜・吉川美南・松伏・三郷工技の連合チームと初戦を争う。前回優勝校の叡明はCシードの浦和麗明とぶつかる。
 開会式は7月8日、県営大宮で午前11時から行う。選手宣誓は第108回大会にちなんで108番のくじを引き当てた細田学園の福井飛夢主将が務める。開幕試合は飯能―埼玉平成で午後1時半開始。決勝は同26日の予定で、優勝チームが全国高校選手権(8月5~22日・甲子園)に出場する。
 夏の県大会では初めて指名打者(DH)制を導入して実施される。開会式と開幕試合は入場無料。同7日以降の全ての試合は有料で、一般800円、身分証明証を提示した中高生は200円。引率された少年野球、中学チーム(引率者・保護者は有料)、障害者手帳の提示者と介添え者1人、小学生以下は無料となる。勝利チームの校歌斉唱は1回戦から実施する。

 

選手宣誓

細田学園・福井主将

重責全うし「熱い夏に」

選手宣誓の大役を引き当てた細田学園の福井飛夢主将

 

 細田学園の福井主将が108番のくじを引くと会場が沸いた。「130チーム以上が参加する大規模な大会。驚いたけれど選手宣誓が楽しみ。熱い夏にしたい」と参加校全選手らの思いを込めて、責任ある大役を全うするつもりだ。
 内容はこれから指導者や保護者と相談して考える予定。「夏の大会へ向けて、皆がまとまってきている」と大会開幕が近づき、チームの雰囲気は上昇中だ。目標の甲子園出場へ向け、自らの選手宣誓でチームを活気づける。

 

開幕カード 西部地区同士の対戦

飯能 vs 埼玉平成

開幕戦での対戦が決まった飯能の大窟晶斗主将(左)と埼玉平成の矢嶌晟真主将

 

 熱戦の幕開けを告げるカードは、飯能―埼玉平成の西部地区同士の対決になった。139分の2を引き当てた飯能の大窟主将は「うれしいし、初戦から私立に食らいついていきたい。埼玉で一番の勝利をつかむ」と気合十分だ。
 公式戦で初めて聖地の県営大宮球場に足を踏み入れるという埼玉平成の矢嶌主将は、「初戦は難しさもあると思うが、雰囲気にのまれないよう自分たちのプレーをしたい」と力強い。春の地区代表決定戦で敗れた飯能との再戦に向け、リベンジに燃えていた。

 

浦学、徳栄の2強が軸

シード勢 牙城崩せるか

 緊張感に包まれた会場で、各校の主将たちは硬い表情のままくじを引いた。開幕試合や好カード、シード校の隣が次々に決まると会場がざわめいた。細田学園の福井主将が選手宣誓を引き当てた時には拍手が湧き起こった。139チーム150校の対戦カードが決まり、3年生にとって最後の大会がいよいよ目前に迫ってきた。
 今夏の埼玉は春県王者の浦和学院とセンバツ8強の花咲徳栄の両Aシードが大会の中心となる。浦和学院は玉栄、藤沢の1、2番を筆頭に切れ目のない打線が魅力。一度打ち出すと止まらない爆発力で大量得点が狙える。投手陣の枚数も豊富で、正遊撃手もこなす伊藤、本格派右腕の日高のほか佐々木、西村、城間など実力派がそろう。
 花咲徳栄は無尽蔵のスタミナを持つ黒川が絶対的エースに君臨する。秋季大会10試合のうち8試合で先発し、無敗。春の登板は1回2/3のみだが、夏ではフル稼働に期待したい。打線は笹崎、佐伯、奥野の強力な中軸が打点を稼ぐ。
 2強を追うのはBシード勢の昌平と立教新座。昌平は昨夏準優勝時のメンバーのうち出塁率の高い大倉ら半数近くが残り、野手陣は地力十分。投手陣の成長次第では十分に優勝を狙える。25年ぶりに春4強入りした立教新座は三ツ橋、赤沢ら巧打も長打もある上位打線が強力。リードしたまま中盤を終えればエース筒井が締めくくる。
 Cシード以下にも堅守を誇る上尾や投手力に優れる浦和麗明など、Bシード勢に迫る実力校が多い。この中から浦学・徳栄2強の牙城を崩すチームが現れるか、注目したい。

穏やかな表情で抽選を見守る各校の選手たち

 

燃える球宴 大望を胸に

対戦相手が決まり、気合を入れるA、Bシードの主将たち。左から浦和学院の蜂巣祥万主将、立教新座の筒井駿主将、昌平の佐藤光輝主将、花咲徳栄の本田新志主将=17日午後、さいたま市大宮区のソニックシティ

 

Aシード 浦和学院

守備力磨き課題克服

 春季県大会で優勝し、関東大会で準優勝とその力を存分に見せたAシード浦和学院は3年ぶりの甲子園を目指す。初回の先制点にこだわり、春季県大会の全試合で先制した打線は充実。上位の玉栄、藤沢、内藤らを中心に、長打力のある打撃で畳みかける。
 関東大会では唯一先制を許した決勝で横浜に敗れた。自分たちの野球を貫けなかった敗戦を機に自らの野球を見つめ直した。先制を許した後の戦い方の課題克服に努めてきた。
 投手を中心とした守りを磨き上げた。投手陣は春に主戦を担った日高に次いで救援の深谷が台頭。強く押せる球を武器に、終盤の登板に備える。ほかにも経験豊富な投手陣が複数控え、バックはセンターラインを中心に守り抜く。主将の蜂巣は「春は打って勝ったが、夏は守備からテンポをつくって、バリエーション豊かな戦い方を見せたい」と、さまざまな展開での勝ち方をイメージしている。
 昨夏は3回戦で途絶えた聖地への夢。蜂巣は「埼玉の王座奪還。優勝して甲子園で校歌を歌う」と、力強く意気込んだ。

Aシード 花咲徳栄

苦楽越え 再び聖地へ

 花咲徳栄はAシードから2年ぶり9度目の頂点を狙う。本田主将は「甲子園に出ることは前提条件。目の前の試合を一戦一戦全力で戦っていく」。強豪校のプライドを胸に、春夏連続での甲子園出場を目標に据える。
 昨秋は絶対的エース黒川の力投と強力打線がかみ合い県を制覇した。勢いそのままに関東大会で準優勝をつかんだ。6年ぶりに出場したセンバツでは過去最高成績に並ぶ8強に入り、全国に通用する実力を示した。
 順調に成長軌道に乗っているように見えた秋から一転、春は悔しさを味わった。県大会は決勝で浦和学院に敗れ、県2位で出場した関東大会は初戦敗退。「夏は負けたら次がない。危機感とプレッシャーを感じた」と厳しい現実に直面した。
 春の雪辱を果たす夏へ向け、部員全員で気合を入れ直した。高い野球の技術に加え、秋春に喜びも挫折も経験したチームに隙はない。「どのチームも引退を懸けて死に物狂いでかかってくる。精神力を強く持って戦いたい」。苦楽を糧に、再び県の王座に返り咲く。

Bシード 昌平

得点力で「今年こそ」

 Bシード昌平の初戦は聖望学園に決まり、逆転勝ちした春季県大会2回戦の再戦となった。主将の佐藤光は「ホームランを打たれた。得点力がある」と警戒する。昌平も得点力が自慢だ。上位の大倉、斎藤を中心に、得点力には得点力で上回る構えだ。
 春季県大会の準決勝で敗れて以降、終盤の粘りに焦点を当てて準備を整えてきた。佐藤光は「2年連続、目の前で甲子園を逃してきた。今年こそは優勝を」。あと一歩が届かなかった頂に必ずたどり着いてみせる。

 

Bシード 立教新座

41年ぶり王座目指す

 今春、25年ぶりに4強入りした立教新座は立教時代以来となる41年ぶり2度目の甲子園出場を視野に入れる。初戦の2回戦で川口の挑戦を受ける筒井主将は「身が引き締まる思い。初戦へ向けて全力で戦う」と目の前の一戦に集中する。
 Bシードとして大会を迎えるが、選手らにおごりはない。同ブロックには近年、力を付けているCシード浦和麗明や地力のある市川越が入った。「目の前の一球を全力で粘り強く戦い抜く」と卓越した打撃力と堅守を武器に初戦を迎える。

 

シード校の主将たちが抽選に向かう

 

60年ぶりシード浦和

鍛えた打力で夏挑む

 60年ぶりのシードをつかんだ浦和に注目が集まる。尾崎主将は「実力校として見られるのがうれしい。冬場のウエートでさらに打球の強さが増した」と春16強の成績で得た自信の上に積み上げた打力で最後の夏に挑む。
 春季県大会3回戦では優勝した浦和学院に3―9で敗戦。「全国レベルを知った。差を埋めるために走塁など細かい部分をつめてきた」と尾崎主将。強豪との対戦から学び、成長の糧にした。獨協埼玉との初戦に向け「最高のパフォーマンスを出す」と成果を示すつもりだ。

 

初出場わせがく夢育

10人で「1試合大切に」

 創部1年目のわせがく夢育が初出場。飯田主将は「1試合を大切に正面からぶつかっていくだけ」と意気込む。部員は1年生9人、2年生1人の計10人。「甲子園出場を目標にゼロから自分たちの手で勝ちに行くのが楽しみ」と土士田監督のもと、夏初勝利を目指す。
 週2日の授業がある日には午前中のみ練習し、残りの平日3日を終日練習に充てている。「たくさん練習できて上達が早い。最新設備も整っている」と飯田主将。あえて練習試合を組まずにチーム練習だけで鍛えてきたナインの挑戦が始まる。

 

前年優勝の叡明

挑戦者として連覇狙う

 昨年、初優勝を成し遂げ甲子園の土を踏んだ叡明がノーシードから連覇に挑む。昨秋と今春は思い通りの結果を出せずに悔しい思いをしてきた。鈴木主将は「昨年と比べ、突出した選手はいない。挑戦者として優勝を目指す」と力を込めた。
 守ってリズムをつくり、チャンスで打線をつなぐ攻撃がチームの信条。昨年は背番号15でベンチ入りし、三塁コーチを務めた鈴木は「甲子園に戻りたい。花咲徳栄や浦和学院を倒したい」と闘志を燃やし、一戦一戦を大事に戦う。

 

選手宣誓を引き当てた細田学園の福井飛夢主将に拍手を送る会場の選手たち

 

対戦カードが続々と決まり埋まっていくパネル

 

 

=埼玉新聞2026年6月18日付け1面、6面、7面掲載=

 

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