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滑川総合高校・国語教諭の弓削田さん「兜太賞」

祖母の姿 俳句に

 

 清涼飲料メーカーが創設した俳句コンテストで、2018年に他界した皆野町出身の俳人金子兜太さんの名前を付した「金子兜太賞」に県立滑川総合高校の国語教諭、弓削田恵理さん(36)=坂戸市在住=が輝いた。審査員をしていた金子さんの没後に新設された賞で、弓削田さんは「前向きなエネルギーを与えてくれる賞。受賞に感謝している」と話している。

金子兜太賞を受賞した国語教諭の弓削田恵理さん=県立滑川総合高校

 

 今春まで県立坂戸高校に勤務。昨年度の授業で2年生が創作した句をコンテストに応募し、一緒に自身の句も送ったところ応募総数約200万句の中から上位賞に値する金子兜太賞に選ばれた。

 受賞した句は「ぬか床に太古の祖母が住みにけり」。子どもの頃、毎日ぬか床をかき混ぜていた祖母恵子さん(故人)の手は、いつもぬかのにおいがしていた。自身もぬか漬けを始めるようになり、ぬかのにおいをかぐたび、恵子さんを思い出すという。

 「ぬか床をかき混ぜてキュウリなどの野菜を取り出す行為は、地層から化石を発掘するのに似ている。祖母の懐かしさも掘り起こすような感じがする」と弓削田さん。審査員から「ぬか床を受け継ぎ、子や孫に伝えていこうと決めている。住みにけり、の切字にそんな決意の響きを感じる」などの講評を得た。

 前任校の坂戸高では放送部の顧問を務め、生徒たちと映像制作に打ち込んできた。滑川総合高でも映像放送部の顧問となった。「句の創作は映像制作に近い。言葉の素晴らしい点は映像だとつくりにくい世界を表現できること」

 弓削田さんは「俳句は言葉と言葉の組み合わせしだいで、想像以上のパワーが生まれる」と実感している。「俳句は語彙(ごい)力が求められる。授業を通じ、生徒たちと俳句を学んでいきたい」と話している。

 

=埼玉新聞2021年11月14日付け7面掲載=

 

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