秋季関東高校野球　あす開幕

選抜懸け２校挑む

　来春の第９６回選抜高校野球大会への選考材料となる第７６回秋季関東高校野球大会は２１日、栃木県の県総合運動公園野球場と宇都宮清原球場で開幕し、関東７県の代表１５校が優勝を争う。
　埼玉からは、花咲徳栄（２年ぶり１５度目）と、昌平（２年連続３度目）の２校が出場。秋季県大会で４年ぶり７度目の頂点に立った花咲徳栄は、２１日の１回戦で横浜（神奈川２位）とぶつかる。同準優勝の昌平は、２２日の１回戦で山梨学院（山梨１位）と顔を合わせる。
　花咲徳栄は中止となった第９２回を含む４年ぶり６度目、昌平は初の選抜大会出場を目指す。関東の強豪校としのぎを削る両校の戦力を分析した。

花咲徳栄

多彩な攻撃を展開

俊足を生かして好機を広げる花咲徳栄の１番斎藤

　４年ぶりに秋季県大会を制した花咲徳栄は、１回戦で横浜（神奈川２位）と対戦する。選球眼と小技を絡めたしたたかな野球を身上に、地区大会から県大会決勝までの６試合で４０四死球、２０盗塁を絡めて、毎試合ビッグイニングを築いてきた。
　多彩な攻撃を展開できる打撃陣は、俊足を生かし６盗塁を決めた１番斎藤と打率５割５分６厘の２番目黒がチャンスメーカー。９安打１０打点の４番石塚、１年ながら唯一メンバー入りする打率４割超えの５番田島で確実にかえしたい。
　投げては、右腕岡山が１５回?を投げ四死球０と制球力抜群。左腕額川は、県決勝で４回を投げ被安打１、無失点と存在感を示した。強豪相手に勝ち進むには、エース上原、和久井ら右の本格派を含めた自慢の投手陣の出来が鍵を握りそうだ。

詰め直して臨む
花咲徳栄・岩井隆監督の話

　もう一度、未熟なところを詰め直して、できることをもっと増やして臨みたい。

神宮大会に行く
花咲徳栄・生田目奏主将の話

　自分が初回に１本出して流れをつかむ。関東大会で１位を取って神宮大会に行きたい。

昌平

投打で盤石な布陣

スライダーを軸に緩急で打ち取る昌平の左腕石井

　２年連続で秋の関東切符を手にした昌平は、１回戦から今春の選抜大会を制した山梨学院（山梨１位）とぶつかる。チーム打率３割８分６厘、防御率１・６２と投打ともに盤石な布陣で、初の選抜大会出場を目指す。
　関東大会から背番号１を担う左腕石井は、県準決勝で今夏王者の浦和学院相手に６回被安打２、無失点。緩急と間を意識した投球術で凡打の山を築く。最速１４０㌔超えの右腕佐藤、左腕山根に、制球力を武器に１３回を投げ自責点０の左腕古賀らで最少失点に抑えたい。
　打ってはミート力に優れる打者が並ぶ。４番桜井は１年ながら身長１８０㌢、体重８２㌔の体格で打率５割５分６厘をマーク。本塁打２本を放った２番大槻に３番山根、５番園田ら中軸はいずれも打率３割超えで、つなぐ意識が高い。

悲願へ課題修正
昌平・岩崎優一監督の話

　昨年の関東では悔しい思いをした。悲願である甲子園に向けて課題を修正して頑張りたい。

ベスト４を目標
昌平・畑田育杜主将の話

　新チームは関東ベスト４を目標にやってきた。強い気持ちを持って目標を超えたい。