ブラジル人新校長の熱意溢れる提言
9月14日、西武学園文理高校の「教育関係者対象入試説明会」が、約80人の関係者を迎え行われました。
ブラジル人のマルケス・ペドロ校長先生がどんな方か、少ない事前情報で描いていた「語学堪能な教育者」というイメージとは別次元の出会いとなりました。
冒頭、洋画のワンシーンが映し出され、次に起こることを、隣の見ず知らずの人と話し合って答えるというワークショップでした。答えは3択で、勇気を出して答えてくださいと指示されました。仮に答えが間違っていても、積極的に答えたことが賞賛されるべきだと拍手して称えました。日本はとても良い国で日本人も素晴らしい、しかし、これからの時代を担う教育が間違っている、西武文理の教育は間違っている、とビックリするような熱弁をふるいました。
AIの到来で今の常識的な教育は変わってくる、進歩する新技術を教え、いかに使いこなすか、それには認知能力(学力)と非認知能力(人間力)を兼ね備えなければならない。そのために、生徒一人ひとりの可能性を信じて、得意とする力を最大限引き延ばす。また、学校に多くの留学生を呼び込み、ミニ国際化社会を作り上げたいと目標を掲げました。会場からは思わず拍手が湧き、新たな教育が生み出される予感がしました。
来年度、「グローバル特進」と「グローバル総合」クラスが新設されます。とくにグローバル総合クラスは非認知能力を育む教育を行うので、成績よりも意欲ある生徒に来て欲しいということです。
成績が良ければ大学へ、成績が振るわなければ専門学校へ進学するという現状は間違っている、本人の能力、意欲、希望に合わせた進学が求められるべき、という新校長の迫力に押されて、新設クラスというトピックスが薄れてしまいそうな気がしました。
(文・宮崎文雄)
※このシリーズでは、塾の先生方はじめ教育関係者向けに開催された学校説明会についてレポートします(埼玉新聞社高校受験ナビ編集部)
=「埼玉新聞社 高校受験ナビ」オリジナル記事=
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