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イケア新三郷社員食堂 越谷総合技術高校生がメニュー開発

夢の大人様ランチ完成
野菜たっぷり

 野菜たっぷり夢の大人様ランチはいかが―。越谷総合技術高校(野口剛志校長)食物調理科の3年生5人が、大型家具店「IKEA(イケア)新三郷店」の社員食堂メニューを開発した。10種類以上の野菜計200㌘を使って彩り豊かに仕上げ、実食したイケア社員は「大人もワクワクするようなメニュー」と太鼓判を押した。

IKEA社員(中央)にメニューを説明する生徒=17日午後、IKEA新三郷店

 

 持続可能な開発目標(SDGs)に関する取り組みについて、イケアから打診を受けた県教育局が橋渡し役となり、実現した。
 同校で4月から課題研究として取り掛かり、メニュー選定や試作、またイケアとの意見交換を何度も重ねて、ようやく8月中旬に完成した。
 メニュー名は「KSG(越谷総合技術高校)オリジナル たっぷり野菜の大人さまランチ」。お子さまランチ定番のケチャップライスを取り囲むように、レンコンハンバーグや小松菜コロッケ、オムレツ、アスパラのキッシュをワンプレートに盛り付けた。野菜を存分に使い、スープにミネストローネ、ヨーグルトベースのドレッシングをかけたベビーリーフのサラダも付け、デザートにはサツマイモのプリンを添えた。

 

生徒が開発した「たっぷり野菜の大人様ランチ」

 

 SDGsの視点から食品ロスに配慮し、サツマイモやレンコンの皮はそのまま調理。一番こだわった野菜は、越谷産の小松菜や三郷産のアスパラを使用した。また見て楽しんで出来立てを味わってもらおうと、オムレツは客の目の前で生徒自らが調理した。
 社員食堂メニューに並んだ17日、午前11時の販売開始と同時にイケアで働く販売員や警備員、工事関係者らが新メニューを求めて列を作った。生徒は前日から仕込み作業をし、この日は限定70食(税込み370円)を提供した。
 イケアお客様対応係の清島美緒さん(18)は「野菜たくさんで健康にも良く、ボリュームも満点。高校生が調理したとは思えず、次の新メニューも期待しています」と存分に味わっていた。
 同科の生徒は卒業後、多くが飲食業界へ進むという。生徒は忙しさに追われながらも、作る喜びと食べてもらう幸せをかみしめ、高校生活の貴重な経験にしていた。
 レンコンハンバーグを担当した山崎心優さん(18)は「メニュー考案に苦労したが、やりがいを感じた」。将来はパティシエを目指す佐藤遥さん(18)は「皆さんにおいしいと言ってもらい、うれしい」と笑顔。リーダーの岡田渉さん(18)は「社員の皆さんのありがとうの言葉が大きな励みになった。この一言のために、頑張ってきて良かった」と大きな自信を手にしていた。

 

=埼玉新聞2022年9月24日付け10面掲載=

 

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