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パラリンピック出場の伊藤選手が講演-県立川口高校

創立80周年記念講演会に

北京・ロンドンパラリンピック出場の伊藤真波さんが登壇

「あきらめない心」語る

 

「自分の環境は自分で見つけることも大事」と学生にメッセージを送った伊藤真波さん=4日、川口市新井宿の県立川口高校

 

 川口市新井宿の県立川口高校(今西善徳校長)は4日、創立80周年記念講演会を実施し、日本初義手の看護師で北京・ロンドンのパラリンピックで競泳日本代表選手として活躍した伊藤真波さんが「あきらめない心」をテーマに講演した。
 伊藤さんは看護学校に通っていた20歳の時、バイク事故で利き腕の右腕を失った。「事故直前まではオシャレが好きで、どこにでもいる普通の学生。将来は看護師になって幸せな家庭を持ってと普通に考えていた」と振り返った。事故に遭ってからは「20年間当たり前にあった右腕がない現実を受け入れられなかった」と、親や周囲にイラ立ちをぶつけてばかり。不安や葛藤でネガティブになりがちな自分を変えるため、リハビリとして始めた水泳にのめり込んだという。
 「水泳は自分が一番見られたくない右腕をさらけ出さなくてはいけない。隠すことをやめることで自分の弱い心から逃げずに強くなれると思った」と話し、看護師の夢をかなえると同時に、パラリンピック水泳日本代表として入賞。現在は2児の母として育児にも積極的だ。
 伊藤さんは体育館に集まった同校2、3年生約640人に対し、「当たり前の生活は実は当たり前ではなく、周りの人に支えられていることを認識してほしい。そして学生時代に大事なのはどんな人間になりたいかを将来像として描き、自分の人生、遠回りしてもいいので夢に向かって一歩踏み出してほしい」とエールを送った。
 講演を聞いた生徒会長で3年の小笹介さんは「コロナ禍で不安な日々が続き、人それぞれが大なり小なり悩みを抱く中、伊藤さんの何度も試練を乗り越えた話を聞き、心が晴れた生徒も多いはず。私もこれからぶつかるあろう壁を乗り越えられるよう頑張りたい」と話していた。

 

=埼玉新聞2021年11月9日付け10面掲載=

 

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