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プロ野球ドラフト会議 蛭間が埼玉西武1位

 プロ野球の新人選手選択会議(ドラフト会議)が20日、東京都内で行われ、早大の蛭間拓哉外野手(浦和学院高出)が埼玉西武から1位指名を受けた。
 群馬県出身の蛭間外野手は浦和学院高で1年春からレギュラーを務め、3年夏には主将として南埼玉大会を制し、甲子園でも8強入りに貢献。「一番行きたい球団だった。最初にプロ野球を見に行った球場が西武ドームで、その時からプロになるんだと思っていた」と喜びを口にした。
 本格派右腕として期待される立大(新座市)の荘司康誠投手はロッテ、楽天が1位指名で競合し、抽選で楽天が交渉権を獲得。川口市出身で浦和学院高の金田優太内野手はロッテが5位で指名した。
 花咲徳栄高の藤田大清外野手は日本ハムが育成1位で指名。同高野球部の指名獲得は8年連続で、高校野球史上最長の快挙となった。浦和麗明高の吉川悠斗投手はロッテが育成1位で指名し、同高の指名獲得は初。
 そのほか県関係では、花咲徳栄高出で明星大の松井颯投手が巨人から育成1位、埼玉武蔵の樋口正修内野手が中日の育成3位、埼玉栄高出で東農大の宮崎颯投手がソフトバンクの育成8位でそれぞれ指名された。

 

埼玉西武から1位指名を受け、笑顔で喜びをかみ締める早大の蛭間拓哉外野手=20日、東京都西東京市の早大東伏見キャンパス

 

「夢と希望与えたい」

 大学球界ナンバーワンスラッガーと評される早大の蛭間(浦和学院高出)が、埼玉西武から1位指名を受けた。指名後の会見が始まると「一番行きたい球団だった。本当にうれしい」と終始、満面の笑みを見せた。
 浦和学院高時代には、1年の春から4番を任され、主将となった3年時には夏の甲子園で8強入りを果たした。4年前にドラフト2位で埼玉西武に入団した高校時代の同期・渡辺勇太朗投手と再びチームメートとなることが決まり、「勇太朗が投げて、自分が打って二人でヒーローインタビューを受けるのがずっと目標」。友と再び同じグラウンドに立つ姿を思い描き、心を躍らせる。
 蛭間の1位指名に高校時代の恩師、森士前監督は「おめでとう。これから本当の勝負が始まる。渡辺(勇太朗)とともに活躍を期待している。頑張れ」と、激励の言葉を寄せた。
 早大では2年時の秋季リーグ・慶大との2回戦でパンチ力を見せつけた。九回2死一塁から逆転の2ランを放ち、早大を10季ぶり46度目の優勝に導いた。東京六大学のリーグ戦64試合で通算12本塁打の活躍。プロ注目選手に名乗りを挙げ、夢をかなえた。
 小学2年の時、初めて西武ドーム(現ベルーナドーム)を訪れたことがプロ野球選手の夢の原点になったという。小学生の頃にはライオンズジュニアでプレーした経験もあり、「ライオンズの顔になって、子どもたちに夢と希望を与えたい」と次の舞台での目標を誓った。

 

安打製造機がプロへ
金田(浦和学院)ロッテ5位

 

ロッテから5位指名を受けた浦和学院高の金田優太内野手(左)が森大監督と握手を交わす=20日、さいたま市緑区の同高

 

 県内屈指の安打製造機の下にNPBからの招待状が届いた。時計の秒針が聞こえるほど、静寂に包まれた浦和学院高の部屋で、ロッテの5巡目に金田優太の名前が呼ばれると歓喜の声が上がった。金田は「待っている間、不安だったけどほっとした」とこれまでにはない満面の笑顔を見せた。
 川口市出身で、芝西中まで軟式野球を経験。高校では、2年春から一塁手でレギュラーをつかむと、同年秋からは遊撃手と投手の二刀流で活躍。今年の選抜大会では、全4試合に出場し、17打数11安打の打率6割4分7厘を記録し、4強入りに貢献した。
 2年冬に森監督から「1年間、プロ野球を目指して頑張ろう」と約束を交わし、鍛錬を重ねてきた。そして、悲願だったプロ野球の道へ。「15、20年、プロ野球に居続けることができる息の長い選手になりたい」と語り、「最多安打、首位打者を獲得したい」と次の舞台でも安打を量産するつもりだ。

 

 

花咲徳栄藤田 早くもプロ意識
日ハム育成1位

日ハムから育成1位指名を受けた花咲徳栄高の藤田大清外野手(左)と岩井監督=20日、加須市の同高

 

 日本ハムから育成1位指名を受けた花咲徳栄高の藤田は「将来性で指名していただいたと思うので、体をつくって早く1軍の舞台で活躍したい」とほほ笑んだ。
 指名を呼ばれた瞬間は「ほっとしたけど、すぐ気を引き締めた」と、プロの世界へ飛び込む覚悟を見せた。広角に打ち分けられる巧打を磨き、支配下登録を目指す。
 花咲徳栄高は2015年から続いていた同校からのドラフト指名が8年連続となり、高校では歴代最長記録になった。岩井隆監督は「取り組む姿勢を鍛えることが原点だと思っている」と選手育成の秘訣を話した。

 

 

浦和麗明初のプロ選手誕生
ロッテ育成1位の吉川

指名を受けたロッテのユニホームを着る浦和麗明高の吉川悠斗投手=20日、さいたま市浦和区の同高

 

 浦和麗明高の吉川はロッテから育成1位指名。同校ではパブリックビューイングが行われ、同校初のプロ野球選手誕生の瞬間を見届けようと遅くまで残っていた生徒や関係者から、大きな歓声が上がった。
 身長185㌢の長身から投げ下ろす左腕。吉川は「真っすぐで三振が取れる投手になりたい。ロッテ浦和球場は高校から近いので、見に来てくれる高校の友人やファンの方に良いプレーを見せられるよう努力したい」と意気込んだ。

 

=埼玉新聞2022年10月21日付け1面、7面掲載=

 

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