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全国高校バレー 昌平2回戦敗退

 昌平は山形中央の安定感ある攻撃力と高さの前に、ストレート負けを喫した。
 昌平は序盤から、相手のクイックと時間差攻撃に苦戦、20―25で第1セットを落とした。先行を許した第2セット中盤には、永田の連続得点などで逆転。立て直しを図ったが、相手の速攻を攻略できず、持ち味であるコンビバレーも息を潜め、20―25で敗れた。

 

逆転も主導権握れず

男子2回戦 昌平―山形中央 第1セット、昌平の鈴木叶(7)と吉田(6)がブロックを破られる

 

 日本一を掲げ、2度目の〝春高〟に挑んだ男子の昌平は、2回戦でストレート負け。掛川監督は「力は半分も出せてないんじゃないかな」と、早すぎる幕引きに肩を落とした。
 試合序盤から、相手のクイックに翻弄(ほんろう)された。永田と吉田の両ミドルで、センターブロックを狙うも、時間差攻撃に対応しきれず、的を絞り切れなかった。
 第1セットを落とし、迎えた第2セット。永田とセッター小林が動く。「トスをずらして相手のブロックにつかまらないように」(永田)と工夫し、永田が連続得点。エース坂本遼のスパイクで一時は逆転した。
 だが、山形中央の安定感は崩れず、すぐに主導権を奪われた。平均身長183㌢の相手ブロックを前に、セッター小林は「ブロックを見てスパイカーに打たせようと思ったが、それすらできなかった」と力の差を痛感。得点源の坂本遼やレフト鈴木美の強打が息を潜め、1セットも奪えなかった。
 目標には届かなかったが、1回戦で見せた下級生の活躍など収穫も大きい。指揮官は「1、2年生は(敗戦が)身に染みたと思う。もっと精度の高いバレーを」と新チームに期待する。主将の坂本遼は大粒の涙を流
す後輩たちに「この悔しさをばねに、来年また戻ってきてくれたらいい」と、力強く未来を託した。

 

次のステージ見据え
坂本遼主将

 1年からコートに立ち、2年ぶりの大舞台に戻った昌平主将の坂本遼は強打を封じられ「自分が決めなければいけなかったのに」と責任を口にした。
 エースという重圧の中、3年間で「俺に全部持ってこい」と言える強さを身に付けたという。チームは敗けてしまったが、可能性を感じた第2セットの逆転打は、大黒柱の意地だったに違いない。「点を取り切る能力と守備力をつけて、(この)悔しさを大学バレーで晴らしたい」と、次のステージを見据えた。

 

持ち味を発揮 充実した表情
ミドル永田

 昌平の永田は「相手が引いて、連続得点できて流れもきた」と第2セット中盤の好プレーを振り返った。素早いクイックに、相手の強打を仕留めるブロックと、持ち味を発揮して存在感を示した。
 試合後、涙の止まらない2年のセッター小林に「良いトスだったよ」とひと言。チームの中心として、雰囲気づくりのためにプラスの声をかけ続け、プレー外でも仲間を支えてきた。永田は「盛り上げ役として1年間頑張れたことは、僕にとって誇り」と充実した表情で、会場を後にした。

 

=埼玉新聞2023年1月6日付け13面掲載=

 

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