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全国高校バレー 男子 昌平が初戦突破

男子 昌平高校

 粘り強さを発揮した男子の昌平が、上越総合技術を2―1で振り切った。
 第1セットは、鈴木美のスパイクから流れをつかみ29―27と好戦した。第2セットは、相手エースの強烈なサーブに苦戦し23―25で惜しくも落とした。両者譲らぬ第3セットは、エース坂本遼と永田の強打で押し切り、25―23で上越総合技術との接戦を制した。

 

男子1回戦 昌平―上越総合技術 第3セット、昌平の坂本遼(1)がスパイクを決める

 

総力戦で接戦制す

 男子の昌平は、上越総合技術(新潟)とのフルセットにまで及ぶ激闘を総力戦で制し、2回戦に駒を進めた。掛川監督は「硬さがあって足が全く動いてなかった」と大舞台の緊張感に苦しんだ初戦を振り返った。
 第1セットは、レフト鈴木美のスパイクなどで先行したが、後半に23―23と並ばれた。苦しい展開に、エースのレフト坂本遼は「乱れても自分に持ってこい」。要所で安定感を見せ、一度も逆転を許さずに取り切った。
 「向こうのサーブがかなり精度が高く、攻められて苦しかった」と指揮官が話すように、第2セットは相手エースの強打に見舞われた。セッター小林とリベロ柏崎の献身的なレシーブに、191㌢のミドル吉田のブロックと2年生が奮闘して応戦したが、取り切れず第3セットへもつれた。
 最終セット、坂本遼とミドル永田が気を吐く。エースがスパイクで得点を重ねると、24―23の局面で永田が「自分が決めるしかない」とブロックを交わし、強烈な一撃で試合を決めた。2人でこのセットの半分以上の点を稼ぎ、掛川監督は「最後は3年が決めて勝ち切れてよかった」と頼もしそうに語った。
 次の相手は、昨年の高校総体16強の山形中央。主将の坂本遼は「(目標は)日本一。次は自分から流れをつくれるようにしたい」と力強く宣言した。

 

ブロックで貢献 強気のプレー光る
2年吉田

 「ブロックで活気を与え、オレンジコートで一番輝く」。試合前にそう宣言した昌平のミドル吉田が、チーム最多5ブロックの活躍を見せた。
 県決勝後、体調を崩し、ほかのレギュラーが発表される中、ミドルだけは大会前夜まで空白に。指揮官とスタメンで話し合った結果の抜てきに「選んでよかったと思ってもらえるようにプレーした」と強気のプレーが光った。掛川監督が「吉田は合格点」と笑みをこぼすほどのプレーで応え、吉田自身からも笑顔があふれた。

 

女子 細田学園高校

 序盤にリズムを崩した細田学園は、0―2で福井工大福井にストレート負けした。
 8連続失点からスタートした第1セット。選手交代などで流れを取り戻し、最後は3点差まで迫ったが22―25と及ばず。第2セットは、渡会のスパイクなどで中盤まではリードを奪ったが、終盤の相手の反撃を止められず22―25で落としてしまった。

 

女子1回戦 福井工大福井―細田学園 第1セット、細田学園の寺田(2)と寺下(1)がブロックを破られる

 

序盤の8失点重く

 〝春高〟上位を狙っていた女子の細田学園は、初戦でまさかのストレート負け。ライト寺下は「負けた実感が湧かない。3年間やってきたことが終わった感じがしない」。試合直後の選手たちは悲しさも込み上げず、ぼうぜんとした様子だった。
 第1セット開始後の8連続失点で、主導権を相手に持っていかれてしまった。伊藤監督は「1セット目の出だしでリズムを取られた。のまれてしまったのかな」と首を傾げた。攻守がかみ合わず、一気に点差を広げられてしまった。
 流れを引き寄せようと、セッターを小野寺に代え、レシーブ強化のため吉野、宮尾を次々に投入。両レフトの渡会、土橋を中心に最大8点差あった点差を最後は3点差まで詰めたが、大きなビハインドを埋め切れなかった。
 中盤には3点のリードを奪った第2セットだったが「上に打ってくるスパイクへの対応が遅かったから、レシーブに持っていくことができなかった」とミドル中田。最大の武器である攻撃力につなげられず、終盤に逆転を許した。
 レフト渡会は「自分たちの力を全て発揮してやり切ったと言えない」。高校総体、国体と全国で通用する力を示してきただけに不完全燃焼は否めない。主将の寺下は「勝ち切れるチームになってもらいたい」と、後輩たちへ思いを託した。

 

エースの意地 チーム最多14点
渡会

 チーム最多の14得点。女子細田学園のレフト渡会がエースの意地を見せた。「自分が後衛の時に連続失点して、前衛の時には点差を詰めて流れを引き寄せようと思っていた」。第1セットで4連続得点を決めるなど、追い上げの中心になった。
 春高出場は昨年に続き2年連続。「去年は相手のリズムの時に全然決め切れなかったけど、今年はその部分では強くなった」。厳しいマークに遭い得意のクロスを制限された。それでも「苦手」だと話すストレートで得点を重ねるなど1年間の成長を示した。

 

=埼玉新聞2023年1月5日付け7面掲載=

 

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