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秋季県高校野球大会 組み合わせ決定 17日開幕

浦学 共栄 初戦で激闘

真剣な表情でくじを引く各校の主将ら=13日午後、スポーツ総合センター

 

 17日に開幕する秋季県高校野球大会の組み合わせ抽選会が13日、上尾市のスポーツ総合センターで行われ、出場41校の対戦カードが決定した。
 抽選会では、本抽選の前に県大会出場校によるシード校(A、Bシード)を選ぶ投票を行い、Aシードは花咲徳栄が31票で第1シードの位置に。浦和学院が29票で第2シードに入った。Bシードには、25票の昌平と12票の山村学園が選ばれ、抽選により昌平が花咲徳栄ゾーンに、山村学園が浦和学院ゾーンに収まった。
 引き続き各校の主将が予選抽選順にくじを引き、滑川総合が花咲徳栄、春日部共栄が浦和学院、立教新座が昌平、春日部が山村学園のシード勢とそれぞれ初戦の2回戦でぶつかることが決まった。
 県大会は有観客で実施する。1回戦から有料で一般500円、中高生200円。引率された少年野球、中学生チーム(引率者・保護者は有料)、障害者(障害者手帳の提示)と介添人1人、小学生以下は無料。
 大会は県営大宮など4球場で熱戦を展開。28日に県営大宮で決勝と3位決定戦が行われる。上位3校が関東大会(10月22~30日・埼玉)に出場する。

 

 

シード中心 追う実力校

 Aシード花咲徳栄と、Bシード昌平を中心に優勝争いが展開されそうだ。追う昨年王者・浦和学院、山村学園のシード勢や、西武台も優勝候補の2校と遜色がなく混戦が予想される。
 花咲徳栄は、今夏の戦いを経験した強打者がそろう。勝負強い増田と柴田、広角に打てる1年石塚のクリーンアップを中心に打ち勝つつもりだ。
 浦和学院は、投手陣の層が厚い。緩急が持ち味のエース伊藤と、140㌔超えの直球が武器の右腕月野を軸に、
渡辺らが台頭し、連覇を目指す。
 昌平は投打のバランスに優れる。制球力を備えるエースの左腕渡辺に加え、本格派の1年右腕佐藤にも期待が懸かる。山村学園は、長打力に欠ける分、1年夏から経験のある主将の今岡を軸に足を絡めた攻撃を展開したい。
 春日部共栄は、変化球で打たせて取るエース林と安定感のある永井の二枚看板で勝負する。浦和学院と顔を合わせる初戦の2回戦は注目の一戦だ。
 ノーシードの西武台は、長打を狙える主将の3番金田の前に走者を出せるかが勝負の鍵を握る。上尾は、1年左腕飯島が強気の投球でどれだけ粘れるか。聖望学園は身長186㌢の好打者1番中村の出塁機会が増やせれば、チームに勢いが出るだろう。実力が拮抗(きっこう)している1回戦の川口市立川越東星野武蔵越生は好試合になりそうだ。

 

Aシード 花咲徳栄
投打にバランス

 夏の経験者が多く残る第1シードの花咲徳栄は、投打に高いバランスを誇る。村上部長は「今できることを一つ一つ重ねていく」と慎重に構える。
 今年の夏も上位を打った1番斉藤、3番増田、5番柴田、6番新井ら経験豊富な2年が強力打線の軸となる。今夏のような絶対的エースは不在だが、右腕木田、左腕飯島など投球術に長ける投手陣の活躍にも期待が懸かる。主将の新井は現チームを無安打でも得点を狙えるチームと語り、「関東大会の第1シードがあるので絶対勝ち取る」と県の頂点を目指す。

 

Aシード 浦和学院
積極性と機動力

 連覇を狙う浦和学院は、初戦でともに私学4強の一角である春日部共栄と対戦。カードが決まると会場から驚きの声が上がり、主将の小林は「どんな相手でも初戦から自分たちの成果を出すだけ」と力を込めた。
 今夏まで超攻撃野球を掲げていたが、新チームの売りは「積極的に攻める姿勢と機動力」と森監督。喜屋武、篠塚、小林、三井が並ぶ上位打線は、つなぐ意識が高く、足を絡めて得点を重ねるのが理想の攻撃だ。2年連続の選抜大会出場に向けて、まずは埼玉の頂点を目指す。

 

Bシード 昌平
バッテリーに安定感

 2年連続のBシードから栄冠を狙う昌平の黒坂監督は「ここ数年間で一番バランスが取れているチーム」と自信を見せた。
 新チーム始動後、練習試合で負けなしと好調。制球力があるエース渡辺、最速140㌔超えの1年生佐藤ら投手陣と主将の捕手斎藤のバッテリーに安定感がある。斎藤は「県大会優勝と選抜出場しか見ていない」と高い目標を掲げる。

 

Bシード 山村学園
謙虚に一戦必勝

 今夏4強の山村学園はBシードから初優勝を狙う。岡野監督は「力がないから目の前の敵と戦うだけ」と高望みはせずに謙虚な姿勢だ。
 前チームは坪井ら強打者が並んでいたが、今チームは足を絡めた攻撃が特徴。投手陣は、制球力が持ち味のエース鹿島を中心に西川ら誰が登板しても遜色がない。初戦の春日部戦に向けて着実に準備を進める。

 

春日部共栄
挑戦者として王者と対戦

 春日部共栄は、Aシード浦和学院の隣に入った。植竹部長は「同じ高校生だから王者に臆することなく、挑戦者として思いっ切りやるだけ」と意気込んだ。
 今夏は投手陣が不安定だったものの、新チームは制球力重視のエース林と変化球で打ち取る永井の2人が成長。4番の捕手伊藤が投手陣をうまく引き立てて2018年以来の関東大会出場を狙う。

 

 

=埼玉新聞2022年9月14日付け1、8面掲載=

 

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