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第105回高校野球埼玉大会【シード16校 戦力分析・2】

Bシード 大宮東

左腕軸に挑む「最恐」

春の県大会で34回1/3を投げ6失点と安定感ある2年左腕冨士

 

 「最恐の挑戦者」をスローガンに掲げる大宮東は、県内屈指の好左腕冨士を軸に守り勝つ野球で春季県大会4強入り。飯野監督は「一戦必勝、それが全て。27個のアウトを地道に積み重ねていく」とチーム一丸で33年ぶりの夏の甲子園を目指す。
 直球で三振を取れる2年冨士が春季県大会4試合に先発し34回1/3で6失点と目を引くが、他の投手陣も底上げが進む。昨夏を経験する本格派の森川に、山田と近藤の両右腕も計算できる。計6人の投手陣をまとめる捕手川合の配球にも注目だ。
 3年がけん引する打線は初球からフルスイングで振れる白田がリードオフマンとして役割を果たす。桑野、恩田、大高の中軸は小技も使え、つなぐ意識が高い。投手が踏ん張り、打撃陣がどれだけ援護できるかが鍵を握る。

 

Cシード 上尾

変わらぬ流儀の古豪

攻守にわたってチームの要となる上尾の1番岡安

 

 1984年以来39年ぶりの夏の甲子園出場に向け、周囲の期待を力に変える。当時2年だったOBの高野監督は「上尾は常に期待されるチーム。それに応えなければいけない」と古豪復活に闘志を燃やす。
 主戦は2年左腕の飯島。最速130㌔の直球に制球力の高い変化球を兼ね備え、凡打の山を築いていく。秋はけがに苦しんだ正捕手小野の復帰も明るい材料。藤村、北内ら控え投手陣も役割に徹し、エースの負担を軽減したい。
 打線は昨年の春から先発出場する1番岡安、高校通算15本塁打の4番駿河がけん引する。岡安が出塁し、2番加藤が進めて、香川、駿河、屋代のクリーンアップが仕留める形が理想。走者を得点圏に進めて一本で返す「上高」スタイルで着実に得点を重ねたい。

 

Dシード 秀明英光

一球大切に粘り強く

 例年より粘り強い野球に手応え十分だ。春季県大会2回戦の細田学園戦では、常に先行を許す展開だったが延長に持ち込み、サヨナラ勝ちした。秋山監督は「練習から一球を大切に声を出せている」と選手の成長に目を細める。
 130㌔中盤の直球が持ち味の左腕大石がエースを務める。大石は両耳が難聴というハンデを抱えるが、チームメートとのコミュニケーションを密に取りその穴を埋めている。
 主将で捕手の4番山崎が打者の中核となる。広角に打ち分け、長打も期待できる。1年から試合に出場している経験値も大きい。1番松本がリードオフマンとしてチャンスを広げれば勢いが加速する。秋、春と守備のミスから敗戦しているため、守備力の強化が夏の鍵を握りそうだ。

 

Dシード 花咲徳栄

重厚感を増す打撃陣

 4年ぶりの夏の県大会制覇に闘志を燃やす。試合を掌握する機動力と選球眼は今夏も健在。チーム全体に徳栄野球が浸透し、岩井監督は「全員が中心として戦える」と本番に向けて最終調整に余念がない。
 今夏から公式戦に復帰する高校通算14本塁打の小野が4番に座り、打線に厚みが増した。長打力が光る増田、柴田、ミート力の高い俊足巧打の斉藤ら昨夏を経験するメンバーも顔をそろえ、どこからでも得点が狙える。自慢の打線でビッグイニングを築きたい。
 投げては制球力のあるエース木田を中心に、直球の切れで勝負する左サイドの飯島、本格派右腕の上原らが台頭。最速145㌔の右腕岡山、速球派の高橋にも期待がかかる。打ち勝つためにも、投手陣が意地を見せ、最少失点で抑えたい。

 

=埼玉新聞2023年7月4日付け7面掲載=

 

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