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缶バッジでウクライナ支援ー上尾高校

インターアクト同好会 900個手作り 文化祭で販売

 県立上尾高校の生徒たちがウクライナ紛争による難民を支援するため、オリジナル缶バッジを製作し、今月8、9両日に行われた文化祭で販売した。収益は難民支援のNGOなど国際機関に寄付する。

 

ウクライナ難民支援のバッジを手にするインターアクト同好会の生徒たち=上尾市浅間台の県立上尾高校

 

 生徒たちはインターアクト同好会のメンバー7人。報道などでロシアのウクライナ侵攻の事実を目の当たりにし、「自分たちにできることはないか」と考え、取り組んだ。
 インターアクトは国際ロータリーが提唱し、世界中に広がった青少年の社会奉仕クラブ。同校では同好会として、ボランティア活動やテーマを決めて英語でのディスカッション、ディベートなどの活動を行っている。特にウクライナ問題はメンバーたちの関心が高く、知識を深めるため、自分たちで難民支援のNGOやNPOにインタビューを依頼したり、インターネットや新聞などで難民の現状や実態などを調べたりした。
 支援の方法を模索する中、メッセージ性があり、収益を団体に寄付することで実際的な支援につながるとバッジ販売を企画。「Peace」「Love」「YOLO」など文字や犬、鳥、スマイルの顔など生徒たちが自由に楽しくデザインしたバッジが出来上がった。
 会長で2年生の田村ななみさん(17)は「デザインはすごく楽しかった。これが苦しんでいる誰かの助けになると思うとやりがいがあった」と話した。前会長の3年生、渡辺光琉さん(18)も「高校生活で初めての文化祭なので、これを機にインターアクトの活動を知ってもらいたい」と期待を込めた。1年生の赤塚茉奈さん(16)は「バッジが売れていくのがうれしい。生徒たちの心に難民支援の輪が広がっている感じ。難民の人たちが心から笑顔になってくれるようにちゃんと届けたい」とほほ笑んだ。
 バッジは9種類900個。2日間の文化祭では451個を売り上げ、原価を除いた収益は約2万4千円。顧問の岡田恵甫教諭によるとNGO「Peace Winds Japan」とNPO難民支援協会に半額ずつ寄付するという。残ったバッジは今後のイベントなどで販売していく予定。

 

=埼玉新聞2022年9月20日付け10面掲載=

 

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