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女子高生の思い届きカンボジアにおもちゃ提供

 「日本のおもちゃで子どもたちに笑顔を届けたい」―。NPO法人が取り組むカンボジアンの支援活動を巡り、現地のボランティア活動に参加した富士見市の女子高校生の思いに応えたメーカー2社が、あやとり紐(ひも)とシャボン玉を無償供与した。協賛品を携えた女子高生が現地を訪れた日、カンボジアの子どもたちは日本古来の遊びに笑顔で興じるなど、両国の交流の輪が広がった。

カンボジアンの子どもたちとあやとりをする鈴木希菜子さん(右)(鈴木さん提供)

 

 支援活動に参加したのは、県立和光国際高校2年生の鈴木希菜子さん(17)。あやとり紐を提供したのは大阪市東成区のひも製品メーカー「森製紐(せいちゅう)」、シャボン玉を提供したのは名古屋市中区の知育玩具メーカー「銀鳥産業」。
 鈴木さんは今年3月、在籍する塾経営者が立ち上げたNPO法人「教育援護会」が実施するカンボジアの支援活動に参加。スラム街を回り、子どもたちにお菓子を配給したり、貧困家庭でホームステイをするなどのボランティア活動を行ったほか、アンコールワットなどを訪れた。

◆きっかけはメール
 日本を出発する前、現地の子どもたちへのプレゼントを考えた。「複雑なおもちゃでは壊れた時に直せないので、海外に持ち運びやすく、手軽で長く遊べるものがいい」。ネット検索で見つけた2社に「カンボジアの貧困地域の子どもたちにおもちゃを届けたい」とメールを送った。
 創業から70年を超え、2011年の東日本大震災の時、被災地に復興支援として3万本のあやとり紐を無償提供した森製紐と「学びと遊びですべての子どもを笑顔にする」を経営理念とする銀鳥産業は二つ返事で快諾。あやとり紐とシャボン玉各20セットをNPO法人に届けた。
 塾教諭らや同支援活動に参加した中学生らと共に、総勢8人でカンボジアを訪れた鈴木さんは、ホームステイ先の子どもたちに2社の協賛品をプレゼント。日本のあやとりの遊び方を教えたり、子どもたちから現地の遊び方を教えてもらうなど、民間ベースの交流を深めた。

寄付されたシャボン玉で遊ぶカンボジアンの子どもたち(鈴木さん提供)

 

◆中学で初ボランティア
 鈴木さんが初めてボランティアに参加したのは中学生の時。道路の清掃活動だった。「地元で1人でゴミ拾いをしている人がいて、興味を引かれた」と振り返る。高校生になった昨年10月、在留外国人の子息に日本語を教える日本語教育のボランティアにも参加した。
 今回の支援活動の参加には大切な理由があった。
 「貧困地域の実情と教科書に書かれていることの違いを自分の目で確かめたかった」
 現地では陸と水上のスラム街3カ所を回り、子どもたちに現地で調達したお菓子などを配給し、バナナの皮を紙に加工する工場も視察した。
 帰国した鈴木さんは今、こう思っている。
 「貧困地域の人たちはお互いのつながりが強く、支え合っていて、楽しそうに生活している。日本では他人と比較して不幸を身近に感じている人がいるが、カンボジアでは貧困だから不幸ではない。大切なのは、食べ物が供給されることです」

 

=埼玉新聞2026年6月16日付け11面掲載=

 

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