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【続報】第2回進路希望状況調査(専門学科・総合学科)

2024年1月12日配信

大宮光陵・美術科が1.95倍でトップ

農業・商業など前年同期を上回る

 

 前回記事では第2回進路希望状況調査結果のうち、普通科の動向をお知らせしました。
 今回は、専門学科及び総合学科についてお伝えします。

 

◆専門学科は上がり、総合学科は変わらず

 全日制専門学科全体の倍率は0.96倍で、前年同期の0.90倍を上回りました。
総合学科全体の倍率も0.99倍で、前年同期の0.92倍を上回りました。
 ●全日制倍率     1.13倍(前年同期1.12倍)
 ●全日制専門学科倍率 0.96倍(前年同期0.90倍)
 ●全日制総合学科倍率 0.99倍(前年同期0.92倍)

※学校、学科ごとの希望者数、倍率など詳細は埼玉県教育委員会ホームページへ

埼玉県の発表はこちら

(リンク先は埼玉県のHPです)

 

以下、専門学科について系統別に見て行きます。

 

◆農業に関する学科 ※カッコ内は前年同期倍率(以下同じ)

 農業に関する学科は6校18学科あります。学科全体では0.97倍で、前年同期の0.91倍を上回っています。

01 杉戸農業・食品流通 1.70(0.88)
02 杉戸農業・生物生産技術1.53(1.35)
03 秩父農工科学・農業 1.43(1.30)
04 熊谷農業・生活技術 1.20(1.03)
05 熊谷農業・生物生産工学1.16(0.95)
06 熊谷農業・食品科学 1.15(1.40)
06 杉戸農業・園芸   1.15(0.90)
08 杉戸農業・生活技術 1.05(0.80)
09 鳩ヶ谷・園芸デザイン1.03(1.28)

 4校9学科で1.00倍を超えています。
 1.00倍を超えた9学科のうち、熊谷農業・生活技術、杉戸農業・生活技術、鳩ケ谷・園芸デザインは、特に女子の希望者の割合が高くなっています。

 

◆工業に関する学科

 工業に関する学科は13校45学科あります。学科全体では0.82倍で、前年同期の0.84倍をやや下回っています。

01 川越工業・電気   1.48(1.00)
01 新座総合技術・デザイン1.48(1.78)
03 川越工業・デザイン 1.35(1.45)
04 川口工業・機械   1.31(0.98)
05 越谷総合技術・情報技術1.20(1.65)
05 進修館・ものづくり 1.20(0.60)
07 熊谷工業・建築   1.10(1.08)
07 進修館・情報メディア1.10(1.18)
09 新座総合技術・情報技術1.08(1.15)
10 久喜工業・情報技術 1.03(1.53)
10 秩父農工科学・電気システム1.03(0.90)
12 川越工業・建築   1.00(1.35)

 8校12学科で1.00倍を超えていますが、0.5倍以下の学科もあり、工業系全体としては定員割れ状態となっています。電気や機械といった伝統的な学科よりも情報技術科の人気が高いようです。
 川越工業は5学科中3学科で1.00倍を超えています。
 川越工業と新座総合技術にあるデザイン科は、例年通り高倍率となっています。

 

◆商業に関する学科

 商業に関する学科は15校27学科あります。学科全体では0.96倍で、前年同期の0.76倍を上回っています。

01 市立川越・情報処理 1.70(0.99)
02 市立川越・国際経済 1.61(0.76)
03 深谷商業・商業   1.41(0.95)
04 上尾・商業     1.38(1.08)
05 深谷商業・情報処理 1.19(1.01)
06 新座総合技術・総合ビジネス1.15(1.03)
06 鳩ヶ谷・情報処理  1.15(1.03)
08 浦和商業・情報処理 1.10(0.94)
08 狭山経済・情報処理 1.10(1.01)
08 所沢商業・情報処理 1.10(0.94)

 8校4学科で1.00倍を超えています。
 市立川越と上尾は普通科併設校なので、商業高校としてのトップは深谷商業になります。
 情報処理科は10校にありますが、うち6校が1.00倍を超え、2校が0.90倍を超えています。商業系なら商業科より情報処理科という流れが出来ているようです。
 全体的に情報処理科は男子の希望者が女子を上回っています。

 

◆家庭に関する学科

 家庭に関する学科は4校8学科あります。学科全体では1.05倍で、前年同期の1.13倍を下回っています。

01 新座総合技術・食物調理1.53(1.48)
02 越谷総合技術・食物調理1.48(1.08)
03 新座総合技術・服飾デザイン1.13(1.25)

 2校2学科で1.00倍を上回っています。

 

◆外国語に関する学科

 外国語に関する学科は7校7学科あります。学科全体では1.16倍で、前年同期の0.98倍を上回っています。

01 和光国際・外国語 1.63(1.20)
02 南稜・外国語   1.28(0.95)    
03 春日部女子・外国語1.20(0.98)
04 蕨・外国語    1.18(1.05)

 4校で1.00倍を超えています。
 募集定員は和光国際のみが2クラス80人で、それ以外の学校は1クラス40人です。その和光国際が高倍率なので外国語科全体の倍率を引き上げています。
 越谷南は前年同期と同じ0.98倍ですが、人数で見ると39人なので1.00倍まであと1人です。和光国際、越谷南、南稜などは普通科も高倍率となっています。蕨は第二志望を認めていませんが、それ以外の学校では相互に第二志望を認めています。

 

◆理数に関する学科

 理数に関する学科は7校あります。学科全体では1.46倍で、前年同期の1.65倍を下回っています。

01 大宮・理数    1.88(1.98)
02 大宮北・理数   1.70(2.10)
03 川口市立・理数  1.58(1.65)
04 熊谷西・理数   1.33(1.45)
04 所沢北・理数   1.33(1.60)
06 越谷北・理数   1.28(1.50)
07 松山・理数    1.18(1.25)

 7校すべてが1.00倍を上回っています。
 前年同期を上回っている学校はありません。

 

◆その他の専門学科

 看護に関する学科は常盤のみです。倍率は1.16倍で、前年同期の1.04倍を上回っています。
 美術に関する学科は3校あります。倍率は1.39倍で、前年同期の1.36倍をやや上回っています。大宮光陵は前年同期の2.03倍には及びませんが、専門学科ではトップの倍率となっており、普通科を合わせても全体で3番目の高倍率となっています。
 音楽に関する学科は3校あります。倍率は0.71倍で、前年同期の0.58倍を上回っています。3校とも1.00倍に達しておらず、すべてが1.00倍超えの美術科とは対照的な結果となっています。
 書道に関する学科は大宮光陵のみです。倍率は0.90倍で前年同期の0.55倍を上回っています。
 体育に関する学科は2校2学科あります。倍率は1.11倍で前年同期の1.04倍を上回っています。大宮東・体育、ふじみ野・スポーツサイエンスともに1.00倍を超えています。
 福祉に関する学科は誠和福祉のみです。倍率は0.34倍で、前年同期の0.54倍を下回っています。
 人文に関する学科は春日部東のみです。倍率は1.10倍で、前年同期の0.43倍を上回っています。
 国際文化に関する学科は岩槻のみです。倍率は1.20倍で前年同期の1.10倍を上回っています。
 映像芸術に関する学科は芸術総合のみです。倍率は1.45倍で、前年同期の1.23倍を大きく上回っています。
 舞台芸術に関する学科は芸術総合のみです。倍率は0.85倍で、前年同期の0.98倍を下回っています。
 生物・環境に関する系は、「いずみ」のみです。生物系が1.29倍、環境系が1.22倍で共に前年同期を下回っています。

 

◆総合学科

 総合学科は9校あります。全体倍率は0.99倍で、前年同期の0.92倍を上回っています。

01 川越総合・総合 1.68(1.16)
02 吉川美南・総合 1.14(0.97)
03 滑川総合・総合 1.05(1.03)

 1.00倍を超えているのは上記3校のみです。
 総合学科は各校の定員に大きな差があります。もっとも規模が大きいのは320人定員の久喜北陽です。次いで280人の滑川総合、240人の川越総合、200人の幸手桜、進修館、寄居城北、120人の小鹿野、吉川美南と続き、もっとも小さいのは80人の誠和福祉です。(※定員と募集人員は異なる場合があります)    
久喜北陽(0.98)、進修館(0.98)などは、僅かな定員割れなので、今後の受験生の動き次第で1.00倍を超える可能性があります。

 本日は専門学科、総合学科の動向についてお伝えしました。

(教育ジャーナリスト 梅野弘之)

 

=「埼玉新聞社 高校受験ナビ」オリジナル記事=

 

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